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2014年3月3日月曜日

Morgana - MidよりBotへと堕ちて

LoL Esportsに掲載された、Mattias 'Gentleman Gustaf' Lehman氏著の“Morgana - Fallen from Mid to Bot(Morgana - MidよりBotへと堕ちて)”の訳です。文中の選手名は敬称略となっております。


Bot laneでの堕天使


最近何週間かのLCSでは、bot laneで若干のサプライズが見られた。Morgana supportだ。Morgana supportそのものは、決して新しいものではない。マッチアップによっては非常に強いこともあれば、ひどく弱いこともあるサポートである。彼女の最高のマッチアップのひとつは、対Leonaである。このところのLeonaの人気の急上昇から、Morganaが注目を浴びているのは何の不思議もないことなのだ。

Season 3ではTaipei SnipersのサポートであるMistakeがMorgana supportをプレイしたが、ヨーロッパにおいてはROCCATVandeRが、3回の圧勝と1-6-30というKDAをもって、LeonaのカウンターとしてのMorganaを広めた。AllianceのNyphと、SHCのMigxaは双方共にsupport Morganaをプレイするようになってから、これらのプレイも加えたMorgana support全ての勝率は、7-1となった。ヨーロッパ1位のチームであるROCCATと、bot laneの状況、そしてMorganaのpickがもたらすものについてを、私はVandeR当人と語らうことにした。


サポートの技術


サポートでの自分の成功は重要な技術の組み合わせに帰結する、とVandeRは語る。「サポートとしてのMorganaは、強力なイニシエートスキルを持っていても、同時に非常に脆く、与ダメージも少量です」彼にとって、サポートとして身につけるべき最も重要なポイントとは……「自分のチームとタイミングを合わせることです。そうすればイニシエート後はみんなが自分を守る位置につき、対象をキルするためのダメージを与えてくれます」ということだそうだ。よりタンキーなチャンピオンたちとは異なり、イニシエートのタイミングが早過ぎれば、イニシエートにチームが続く前に死んでしまい、残ったチームメイトに対して4対5の戦いを強いることになってしまう。


突然の成功


ヨーロッパのトップチームにROCCATが登りつめたことに関して、VandeRはこう語る。「私たちは、トップ3の中ではFnaticとAllianceに続く順位につけているだけのチームだと思っていました。しかし、彼ら2チームが両方とも上手くプレイできておらず、ROCCATが予想よりももっと上手くやった時、驚きました」今やROCCATは首位におり、彼は自分のチームに自信を持っている。「私たちは多くの点を改善しています。だから他チームが首位への道を切り開こうとすれば、一層厳しい訓練を重ねなければならないでしょう」ROCCATがトップ3にいることに対し、居心地の悪さを感じながらも、「Week 2でGambit戦に圧勝したした時、首位に就くという道も実現できると思ったのです」と彼は話す。


VandeRが最もプレイするサポートはThreshで、その戦績は6-2である。彼はThreshを「Annie以外では最高のサポート」と評している。Annieのban傾向は高い。そのことから、「Threshをpickするのは、当然な部分はあります」と話す。Threshの強みは何か?「Threshは必要なものを全て持っています。レーニングフェーズで非常に強く、良いpeel手段を持ち、良いイニシエートが可能で、チームにとって素晴らしい離脱手段、位置取りをやり直す手段を提供できます。全てのスキルで、試合の流れを変えることが可能です」


沈みゆく太陽


さて、サポートのトップ3中、残りはLeonaのみだ。VandeRはいくつかの理由から「良いMorganaであれば完璧にカウンターできます」と信じている。

まず、「Leonaがイニシエートした時、彼女は危険な位置へと飛び込んでいくことが多いです。そして続くスタンを妨害されてしまえば、彼女は非常に脆いのです」と彼は話す。本質的に、Leonaは元々ハイリスク・ハイリターンなサポートであり、all-inに頼ることが多い。一方でMorganaはLeonaをbaitし、その後スペルシールドでスタンとultimateを防ぐことができる。これによってLeonaが得るリターンのほとんど全てをなかったことにしてしまうが、Leonaはcounter-gankや不利なダメージ交換といった状況に取り残されることになるのだ。

Leonaが飛び込むためにZenith Blade(E)を使う時、彼女は自らメレーの射程へと飛び込んでいく。このことから、MorganaはLeonaに対し、Soul Shackles(R)の詠唱時間を完遂するための十分な時間を得ることができるのだ。

最後に、Leonaと相対した時、Morganaは非常にシンプルな操作テクニックでプレイすることが可能だ。「彼女がZenith Bladeで飛び込んでくる時、移動先を予測することが簡単なので、Dark Binding(Q)を当てるのが簡単なのです」とVandeRはその理由を説明する。おまけに、Zenith Bladeのアニメーション時間は長く、Black Shield(E)をかけるための時間としては充分以上だ。

一方で、Morgana対Annieのマッチアップ(VandeRはこれが大嫌いだ)については「反応できる時間が少なく、特にFlash→Tibbersのコンボには反応不可能です。レーニングフェーズでは、ほとんどのタイミングは予測できるのでそれほど難しくはありませんが、集団戦では難しいです」と話す。理論的には、Morganaは対ThreshやAnnieでも上手くやれるはずだと彼は考えているが、実際の考えはこうだ。「全ての行動を適切に行われれば、ThreshやAnnieに対してよりも、MorganaとしてはAlistarやLeonaの方が、はるかにカウンターしやすいです」

ここで、VandeRは独り言ちた。「いつの日か、AnnieのFlashコンボに反応できて、シールドを張れるようになるかもしれません」それまでは、彼のMorganaはLeonaに対してのカウンターや、チーム構成によって選ぶものに留まると思われる。


閃き、信頼、成功


Morganaはとっておきの切り札だったというだけではない。「Morganaについては、たくさんのことを考え、多くの試合でテストしました」と彼は明かしてくれた。彼がチームメンバーに対して、Morganaが良いということを話した時、「試すことに賛成してくれて、上手く行きました。私たちはチーム内でこういったアイディアを共有し、チーム全員が賛成すれば、どのようなプレイになるかを見極めます」とも彼は語る。この新しいチームには既に築き上げた信頼の絆が、確かに存在する。その証拠は、彼らのプレイだ。

だが、彼はどこからこのMorgana supportというアイディアを得たのだろうか? 「ソロキューで、私の対面としてpickした人がいました。私は何もできませんでした。ソロキューがトーナメントの試合と大きく異なるものなのは明白ですが、このチャンピオンが秘めている可能性を確信することができたのです。私がすべきことは、完璧なpickに仕上げること、それだけでした」

ダイブ偏重のメタにおいて、このチャンピオンが見られるのは本当に驚くべきことだ。こちらにMorganaのプレイの例を挙げる。

ViのAssault and Battery(R)は─即座にBlack Shieldで防いでしまえば─何の利益もなくViを危険な場所に飛び込ませ、ただDark Bindingで動きを止められ、Morgana側のチームのキルになるのみだ。


Leonaのgap-closerスキルはほとんど役に立たない。その後に続くShield of Daybreak(Q)とSolar Flare(R)は、捕まえられると思っていた孤立している対象をスタンさせるのに失敗し、使えるスキルが何もない状態で、悪い位置に取り残されることになってしまうからだ。

本質的に、Morganaはall-inを行うハイリスク・ハイリターンなチャンピオンに対しては、ベストな選択だ。Black Shieldによって彼らの試みを無効にし、チームから孤立させるからだ。


広がる影響


他のプレイヤーがMorganaを用いるようになってから、総合KDAは3-26-83、KDA率は3.3となった。しかしVandeRこそ真に彼女をマスターしたプレイヤーである。彼のMorganaの戦績はKDA 1-8-37にKDA率4.75だが、対Leona戦では1-6-30に5.2となっている(数値は2月26日時点のもの)。

はっきりしていることが一つある。ROCCATのプレイヤーは、新しいpickを行うに当たってお互い信頼しあっている。私たちは彼らがシーンに吹き込む新しい風を、首位をキープし続ける間は特に注目し続けるべきだろう。


原文
Morgana - Fallen from Mid to Bot | LoL Esports



03/04 あおれんじゃ追記

訳文公開後に校正をいただき、一部誤訳に近い部分があったことが判明しました。校正での指摘に基づいて訳文を修正いたしましたので、誤訳もなくなり、わかりやすい文章になったかと思われます。修正までに記事を読まれた方々に、誤訳と訳文のわかりづらさをお詫びするとともに、丁寧な校正をくださった方にこの場でお礼申し上げます。今後このようなことをできるだけ少なくするため、全力で精進して参ります。

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