LoL Esportsに掲載された、Taylor Cocke氏著の“How the Jungle Has Evolved(ジャングル、その進化の軌跡)”の訳です。
Nunuがほぼ毎試合banされていた頃を覚えているかい? ZacがよくRiftを跳ね回っていた頃は? Jarvan IVの「Demacia!」という雄叫びが普通より頻繁に聞かれた頃についてはどうだろう、予想してた? そう、Season 3のことも、思い出してみよう。
私たちはLCS参加のジャングラーたちと雑談し、2013シーズンから今まで、ジャングルのメタゲームがどのように変わってきたかについての真相を、的確に把握するに至った。
RammusとAmumu - Crumbzz選手
Crumbzz選手はRammusとAmumuで転がるのが好きだ。このペアは、昨シーズンは本当に人気があり、その正当な理由があった。彼らは「異なる状況で使える、2種類の異なるcrowd controlを持つスーパータンク」なのだ。昨シーズンに用いられたジャングラーの中では、サポート的な役割を果たす申し分のない適任者だった。
しかしながら、ジャングラーが顕著なプレイスタイルから、序盤におけるもっとアクティブなロールへと変化していくにしたがって、彼ら2体がかつてのようにプレイされることは、完全になくなってしまった。昨シーズン以来、Lee SinやKha'Zixのような、序盤に1対1の戦闘で大きなダメージを出せる高い機動力を持つジャングラーの地位が向上しており、それらの多くはジャングルの中にいるRammusやAmumuを、いとも簡単に脅かすことができるのだ。
それでもこの2体は、彼らに立ち向かうためのひとつの大きな利点を持っている。「レイトゲームの集団戦における、すさまじい性能」を発揮するのだ。序盤に間違いなく攻勢を掛けてこようとするチームに対しては、ジャングラーの役割についている彼らの片方をレイトゲームになるまで生き延びさせることに焦点を当てたチーム構成を運用することで、とても大きな恩恵を得られるかもしれないのだ。そう、この2体がレイトゲームに頑丈なタンクとなってしまえば、継続的なAoEダメージ、crowd control、そして全体的ななタンクとしての肉厚さは、戦いの趨勢を十分ひっくり返せるはずだ。
Hecarim - TheOddOne選手
昨シーズン、他ジャングラーほど人気があったわけではないが、Hecarimの蒼ざめた姿をたまに見かけることがあった。昨シーズンにHecarimを心から楽しんでプレイし、今もこのチャンピオンをプロシーンの前線へと呼び戻したがっている選手が、TheOddOne選手だ。
Rammus・Amumuと似ているのは、Hecarimが肉厚のタンクとなるためには、集団戦で本領を発揮できる前、すなわち序盤に手助けが必要なことだ。けれども、ひとたび序盤のつらい段階を乗り越え、いくつかのアイテムを手に入れれば、彼の斧槍の刃に長く身を晒す羽目になった敵は、このtanky beastの前に例外なく倒れ伏すこととなる。そして、HecarimのultimateであるOnslaught of Shadowsの持つAoE fearについては、言うまでもない。
Jarvan IV - NintendudeX選手
「もう一度、Jarvan IVが戻ってくるのを見たいです」とNintendudeX選手は話す。敵チーム全体を閉じ込め、マップを迅速に駆け回るという、現在のメタでは非常に価値の高い能力を両方とも持ちながら、最近のプレイでJarvan IVを見ることはほとんどなくなっている。一体何故だろうか。
NintendudeX選手はその問いに答えてくれた。Jarvan IVに似ているが、単にもっと良いジャングラーの選択肢があるから、と。Season 3では、Jarvan IVは序盤のgankを行うために使われていた。今では、彼によると、EliseやViといったジャングラーが「現時点ではJarvan IVより良い仕事をしてくれるんです」とのことである。しかしながら、Jarvan IVはultimateのCataclysmをもって、複数の敵たちを閉じ込める能力を持っており、このためレイトゲームに向けて多少のユーティリティーを発揮することができる。
別の観点から、ゲームの現在の状況において、Jarvan IVはジャングルに最適ではないのだろう。おそらく、Jarvan IVに合うのはまた別の役割……top laneとなるだろう。近頃、ジャングルにはPantheonが姿を現しており、この2人のultimateにはすさまじいシナジーが存在する。
さらに、Jarvan IVの強力なpokeと高い機動力は、いくつかのmelee tank top lanerおよび現在のメタが産み落とした高機動性ジャングラーたちに対し、彼を手堅いpickせしめている。
RengarとSkarner - Xmithie選手
常に既存の考えに囚われず、往時に人気を博した2体のチャンピオンという面に着目するわけでもなく……Xmithie選手は昨シーズンのジャングラーに少し興味を抱いている。「正確に昨シーズンからというわけではありませんが、RengarとSkarnerが戻ってくるのを見たいですね。この2体のスキル構成はプレイしていて楽しく、たくさんのチャンピオンとシナジーできます」と彼は語る。彼が指摘するには、bottom laneにそのようなシナジーがいくつか存在する。「Sivirのプレイ率が増えたことで、Sivirを含む構成でこの2体を上手く用いることができると思います」。
さて、今シーズンはGambitがSkarnerを用いる姿を何度か目にしている。SK Gamingが決然とSkarnerを用いたが、あいにく大きな効果のあったプレイを見ることはできなかった。
Xmithie選手は未だに可能性を見出しているものの、「新Skarnerへの強化が、助けになると思います」と彼は話す。Crystal Slashでスタックする攻撃速度は役立つ部分があるし、ultimateはゲーム中随一の単体対象pick能力であり続けている。LCSで大きな効果を発揮する瞬間が待たれるところである。
現在人気のあるZiggs・Draven・Gragasのようなタワーへの攻撃能力と大きなバーストダメージの両方を併せ持つチャンピオンを擁する構成にSkarnerがいるのなら、相対するチームは用心するべきだ。賢明なSkarnerプレイヤーというのは、ダイブを躊躇わず、自分は安全だと高を括っている敵を捕えた上で、味方に引き裂いてもらうのだ。ひとたび人数面での有利を得れば、タワーへの攻撃はさらに多大な効果を上げることだろう。
一方で、Xmithie選手は、Rengarが今すぐに木々の間から姿を現すようになるとは考えていない。「Rengarはtop laneで恐れられているだけで、ジャングルでプレイする必要は全くありません」と語る。実際、彼はこのPridestalker(訳注:Rengarのふたつ名)をこう見ている。「Flashや茂みからの跳躍がなければ、敵の眼前に迫ることができないため、gankが予測しやす過ぎます」……このことから、容易に入ることのできる茂みがない時、Rengarは弱いのだ。幸運なことにtop laneでは、Rengarはすぐ脇にある3つの茂みを使うことができる。差し当たっては、獲物に忍び寄るRengarにとっての居場所は、そこになっているようである。
原文
How the Jungle Has Evolved | LoL Esports
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