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2014年7月8日火曜日

より良い入門システムを作り上げる:Intro Bots(入門用bot)


開発ブログ、今回は新たなるチュートリアルとして導入される“Intro Bots(入門用bot)”についてです。



公式告知
Building Better Onboarding: Intro Bots | League of Legends
やあ、皆さん。

新しい開発ブログの記事へようこそ! 今日私たちが話すのは変わった話、League of Legendsの新規プレイヤーの教育に対するアプローチです。皆さんの中に、これまでに友達や家族にプレイ方法を教えようとしたことがある人がいれば、これがどんなに困難に(もしくは悩みの種に)なりうるか、理解してもらえると思いますし、皆さんの多くは、期待されている改善についての、素晴らしいフィードバックを私たちに与えてくれています。今日は、新規プレイヤーたちの入門プロセスを改善する方法について、私たちが考える時に用いる原則について、詳しくご紹介していこうと思います。そして、MOBAの学習曲線の崖に手がかりを加える狙いの、来るモードについて、少しだけお見せいたしましょう。

 Chris "Pwyff" Tom

なぜ、入門プロセスなのか?


League of Legendsはコアゲーマーによる、コアゲーマーのためのゲームとして作られました。友人たちの助けを加えてゲームを学び上達していくようにという願いは、数百万のプレイヤーたちの継続的な学習曲線を置き去りにしています。私たちは皆さんのフィードバックを聞くこともありましたが、全く十分ではありませんでした。Leagueは皆さんが友人と最もプレイするゲームです。他のゲームから来た友人たちが、ただストレスを溜めてゲームから去っていくのを見ることが、あまりにも多すぎるのです。

ベテランプレイヤーのひとりとして、何もかもを忘れ、全く新しいプレイヤーを連れてくるのは容易なことです。私たちが初めてプレイし始めた時に、自分たちがやったおかしなことを私たちは皆覚えている、私はそう確信しています──チャンピオンにSmiteを使おうとしたとか、タレットにスキルを使おうとしたとか、そういった。私たちは、全ての種類の新規プレイヤーが、繰り返し同じ基本と苦闘していることを把握しています。BeginnerのCo-Op vs AI戦ですら、まだ移動方法およびスキルの使用法を学習中の人にとっては、一度に理解するべきことが多過ぎるとともに、示していることが少な過ぎるということが、わかったのです。



League of Legendsを構成している複雑な要素を解きほぐして提示し、新規プレイヤーたちがもっとスムーズに習熟していけるように、私たちはもっと多くの点を改善できると考えています。


入門へのアプローチ


では、どうやってそれを行うのでしょうか? 私たちは、学習可能かつ楽しくなるような入門経験を提供することを思い描いており、そこへ到達するための核となる原則を作成しました。
  • 学習することを楽しくする
  • 達成可能かつ有意義な目標を与える
  • 良い速度で情報を提供する
  • プレイすることで強くなれる
  • 適切な試練を示す
私はこれらの原則を、現在の入門システムに存在する課題およびそれらへの対処方法を説明することに用いるつもりで、新規プレイヤーたちの最初の数試合のために特別に作られた、今後実装予定のモードに実例を作るつもりでもいます──それが、Intro Bots(入門用Bot)なのです。Intro BotsはCo-Op vs AIの新しい段階となり、単に新しいbot AIではなく、それ以上の特徴を備えています。このモードには、もっと豊富な指導と許容範囲の大きな設定を盛り込んで新規プレイヤーに学習してもらうことを狙った、多くのシステムが含まれているため、新規プレイヤーは巣立ちの前に、その翼を大きく育てることができるでしょう。


学習することを楽しくする


学習することが楽しいゲームを作ることは、特に学ぶことの多いMOBAでは、非常に難しいことになりえるでしょう。皆さんが誰かをゲームに連れてくる時、その人にゲームを教えるための最も理解しやすい方法は、非常につまらないものになりかねません。新規プレイヤーの入門は、プレイを教えるだけではなく、それ以上のものなのです。それはゲームの魅力を新規プレイヤーに教えることになるので、彼らはプレイを続けたいと思うのです。

私たちは、楽しくないことを定義することから始めます──自分から操作が繰り返し奪われたり、ポップアップの嵐に見舞われたり、改善点が全く理解できないままに最初のゲームで完膚無きまでに叩きのめされたりすることを。現状のBattle Trainingは、調和しない割り込みと不透明な目標に蝕まれていますが、Beginner botsは初めてプレイするサモナーたちにとっては難しすぎることがしばしばです。

私たちはIntro Botsに対し、新規プレイヤーがLeagueを遊んでいる間、その経験が楽しめるようになる場となってほしく思います。そこで、ストレスを受ける可能性を減らすため、いくつかの自由を取り上げています。与ダメージおよびbotの挙動を調整することにより、新しく危険な状況に対して、新規プレイヤーが反応できる時間を増やすことができ、death timerの時間を減らすことにより、失敗を学ぶべき経験とできるよう、ミスをあまり咎めないようにします。最終的には、経験を通してもっと学ぶことができるようになり、そして願わくば、もっと楽しくなるはずです。


達成可能かつ有意義な目標を与える


一度League of Legendsのプレイ方法を把握してしまえば、目標は表示されなくなり、自分の中で明確になることが多いでしょう。自分がすべきベストの行動がファームであったり、リコールしてアイテムをアップグレードすることだったり、チームでobjectiveの周りに集まることだったりといったことを、決まっていつも把握しているかもしれません。この目標を定めるプロセスを改良することは、新規プレイヤーの入門過程を改善する、ひとつの鍵となる部分です。しかし、基本を学びきってしまう時、次に取るべき行動を理解するのは、難しいことでしょう。新規プレイヤーに対して効果的に指導を行うには、特定の方向を示し、改善したことが目に見えるようになる、適切な目標を設定しなければなりません。

Battle Trainingは、ひどい調整の目標の顕著な例を示しています。最初のミニオンウェーブが出現するとすぐ、プレイヤーに外側のタワーを破壊しろという指示が出てしまうのです。その時点でプレイヤーがそのクエストを達成しようとすれば、最初にタレットに歩み寄り、その身を晒して死んでしまうでしょう。実際にクエストを終えるためには、数分間待つ必要があり、もちろんミニオンウェーブがさらに来るのを待たねばなりません。



広く不正確な目標の代わりに、Intro Botsの特徴として、個人クエストを直接導いていき、力と成功を積み重ねていくステップを提供したい、私たちはそう思いました。個人クエストには、有益な用途を、新規プレイヤーがLeagueの試合に独特なリズムを感じられるようになるための直接関連する目標─ベースへ帰還するために戦闘を去るといった直感的でない要素を含みます─を持たせようと努めています。これらのクエストは、プレイヤーがしている行動(またはしていない行動)に基づいて特定的に誘発され、常にそのプレイヤーの置かれている状況と関連します。


良い速度で情報を提供する


新規プレイヤーひとりに対し、多すぎる情報を一度に与えることは、非常にまずい結果になりかねません。Leagueでの最初のゲームで学ぶべき全てのことには、詰め込み過ぎのリスクがあります──あまりにも多すぎることを一度に学ぼうとすれば、何も学べなかったことになります──これは現実に起こることなのです。このことは私たちに、優先順位付けの練習としての指導について、考えさせることとなりました。まず移動し、攻撃する。次に、何かスキルを使ってみて、最終的にはレーンに行く準備が整い、敵ミニオンや敵チャンピオンと相対するのです。

情報を与える速度について慎重になったことにより、プレイヤーがだんだんと情報を吸収するために、時間をかけるという概念を導入することができました。そのさらなる恩恵として、良い速度で情報を与えることにより、プレイヤーとともに成長する訓練を可能にしています。もし既にMOBAをプレイしているプレイヤーであれば、本当の初心者よりも速くIntro Botsを卒業してもよいのです。



Intro Botsに私たちがはっきりと導入しないことにした要素の一部は、プレイヤーがやり遂げられる学習曲線を獲得する、という私たちの目標と結びついています。新規プレイヤーのための新たなrecommended item pageからは、trinketおよびサポートアイテムが削除されています。これは、長期的な視点から新規プレイヤーがLeague of Legendsで成功するために重要だからで、視界とマップコントロールは初心者にとって優先的な焦点であるべきではないからです。ラストヒットは難しい決断であり、基本技術以上のものを習得した後に教えられるべきもので在り続けていると、私たちは信じています。完全新規プレイヤーに対して、Lv30のサモナーの技術を全て教えようとすることは、詰め込み過ぎの恐れがあり、基本学習の軽視にもなるでしょう。なので、このモードでは、上級要素を教える別の場所を模索しつつも、基本技術にフォーカスしているのです。


プレイすることで強くなれる


何かを一度やっても、それが身に付くつくわけではありません。なので、それが身に付くまで、プレイヤーの皆さんに繰り返し確認して欲しいと思っています。たとえば、現在のチュートリアルは、攻撃を1回行うためと、スキルを1つ使うために、右クリックをプレイヤーに指示します。操作機構を運動神経に覚えさせることは、常にすぐできることではなく、新規プレイヤーが初めての数試合でマウスとキーを正しく使えないというのは、しばしば見られることです。



Intro Botsでは、私たちが新規プレイヤーにとって重要だと考えるいくつかのレッスンを選び、それらを練習する機会をたくさん作りました。個人クエストはプレイヤーに対し、アイテムを買うこと、スキルのレベルを上げること、適切なタイミングでベースへリコールすることなどの行動を行うまで、点滅せずに注意喚起します。操作と悪戦苦闘するプレイヤーたちのためには、どのマウスボタンが現在の行動に必要なのかを示す、カーソルアイコンを追加しました。新規プレイヤーがIntro Botsから移る時には、学習を続けるために必要かつ強固な基礎を習得しており、どんなモードであっても、進むべき方向を見失わずにLeagueをプレイできるはずです。


適切な試練を示す


熟練したMOBAプレイヤーから、全くのPCゲーム初心者まで、Leagueの新規プレイヤーの範囲は、とても幅広い層に及んでいます。全てのプレイヤーにとって、退屈だったりストレスが溜まったりしないような入門経験を作ることは、このように、Intro Botsにとって重要な目標となりました。

前述したように、無茶な試練を課すという面で、私たちは間違いを犯していました。実際、新規プレイヤーの少なくない人口が、チュートリアルを意図しているはずのBattle Trainingで負けてしまっているのです。私たちが見たのは、そういったプレイヤーたちの一部が続けて、RankedでGold tierのプレイヤーとなっていることであり、つまりこれはプレイヤーに属する問題ではないということです──問題は、私たちの指導法にあるのです。

Intro Botsでは、全ての新規プレイヤーがこなせる最初の経験となる、もっと適切な難易度を目指しています。同時に、プレイヤーのパフォーマンスに基づいて動的となる、多くの仕様を設計したので、簡単に終わってしまうモードにもなりません──すぐに適切な行動ができ、上級プレイヤーのような動きをするプレイヤーには、役立つ表示は少なくなり、少し難易度が上がります。初心者プレイヤーは、Intro Botsの数試合を楽しみ、基本を確実に学ぶことができるはずです。一方で、もっと上級のプレイヤーたちはすぐに本質を掴み、もっと難しい試練が待つ他モードへと移っていくでしょう。


大きな最初の一歩


これが、平均的なプレイヤーは必ずしも考えないでしょうが、プレイヤーのベースに幅広い影響を与える挑戦への、私たちのアプローチについての良い洞察になれば幸いです。Intro Botsが、新規プレイヤーの経験に存在している問題全てへの回答だとは思っていません。ゲーム外のシステムや、ゲーム中の上級テクニックのようなものを教える方法について、私たちにはたくさんの素晴らしいアイディアがあり、コミュニティからのアドバイスもいただいています。これらはIntro Botsの範囲外になってしまいますが、新規プレイヤーの経験をもっと高める方法を、継続して模索していきます。

Intro BotsはもうすぐPBEでテストされ、その後間もなくLiveサーバでもローンチされます。この仕様について、皆さんの思うところをぜひ教えてください。ご静聴ありがとうございました!

 Kacee “Iniquitee” Granke

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