ボリベアのVGUに関するLutzburg氏とプレイヤーとの質疑応答の訳の続きになります。
G4B内関連記事
ボリベアのVGU担当Rioter Lutzburg氏によるコメント集 Part 1
ボリベアのVGU担当Rioter Lutzburg氏によるコメント集 Part 2
ボリベアのVGU担当Rioter Lutzburg氏によるコメント集 Part 3
(4回目になる前置き)
Lutzburg氏はRiotのチャンピオンデザイナーのひとり、最近のマルファイトやウーコンのリワークにも関わっていました。
ボリベアのVGU担当として、最近はredditやTwitterで頻繁にプレイヤーと会話を楽しんでいます。最近はとても大変そうです。
その中から、新しいボリベアについての情報が多く含まれたものを抽出し紹介します。
また、膨大かつ現在もその投稿は続いているため、今回の記事はパート4ですが、今後も継続的に紹介していくつもりです。上記リンクからパート1、パート2、パート3もご覧ください。
今回は10.11でのボリベアの実装後から、ホットフィックス強化を受けた現在(2020年6月4日)に至るまでのコメント集となっています。
パッチ10.11開始、新生ボリベア実装から丸1日経過した頃
RiotのLead Champion ProducerであるReav3氏が、5/29の「Quick Gameplay Thoughts」に関するスレッドにて実装直後のボリベアについて言及していました。(G4B内記事リンク)
Q. ついに実装されたボリベアの現在(訳注:パッチ10.11開始から約44時間経過時点)の位置についてお答えできますか?
A. いまのところ、ボリベアの初日の勝率として想定していた範囲内ではありました。週末にかけて期待通りに勝率が上昇するかを注視します。もしも勝率が伸び悩むようでしたら、可能な強化について議論を始めます。(原文)
これを受けて、Lutzburg氏も5/29にコメントを出しました。
なお、この時点ではまだ実装から2日も経っていません。さらにホットフィックスでボリベアが強化されたのはこの3日後の6/1になります。
ツイート訳I was going to make an announcement about this, but Reav3 and Spideraxe already have me covered so I figure I'll just retweet instead. Gonna add some personal context in my next tweet. https://t.co/mbShBygcby— Nathan Lutz (@RiotLutzburg) May 29, 2020
『ボリベアの初日の動向についてアナウンスするつもりでしたが、Reav3氏とSpideraxeさんがカバーしてくれましたので、代わりにリツイートするだけにします。次のツイートで個人的なコメントをします』
『不正確で調査や思考に欠けるコメントを掲示板や配信で大量にあるように思います。虚偽の情報、誤った数値、センセーショナルな主張。現在はとても【インターネットらしさ】を感じられます』(原文)
『ボリベアは以前に比べて複雑さを増しており、不適切なプレイをした場合には失敗することでしょう。ボリベアの勝率は、週末に人々が適応するにつれて確実に上昇するだろうと見ています。もし勝率が上がらなかったときには、来週チームが検討すべきであろう強化案の膨大なリストを用意しています』(原文)
『OPチャンピオンをリリースすると、私たちは酷く非難されます。ボリベアにおいては、本当に本当に長期的にゲームの健全性のバランスをとろうとしてきました。なのでボリベアが弱いと非難を受けることは、かなり落胆します。もしボリベアが弱い状態に留まってしまったなら、必ず強化します。約束です』(原文)
ボリベアがリワークされてから最初の週末が明けて
週が変わった6/1(日本時間では6/2の午前中)に、ホットフィックス強化についての投稿がされました。
ツイート訳We're pushing some Voli buffs via micropatch today, targeting Q speed and E damage. Goal is to increase satisfaction and baseline power for all roles. We're confident we have the levers to make more changes if needed, but taking things slow for now (it's only day 5).— Nathan Lutz (@RiotLutzburg) June 1, 2020
『本日のマイクロパッチでボリベアを強化します、対象はQの移動速度とEのダメージです。満足感を増し、全ロールでの強さを底上げすることが目的です。必要であればさらなる変更もできると確信していますが、ひとまず今はゆっくりと見守っていきます(まだたったの5日目です)』
ツイート訳The Voli buff micropatch is now live! Again, we're being cautious with buffs and will reassess throughout the week.— Nathan Lutz (@RiotLutzburg) June 2, 2020
Q- MS% increased by 5% at all ranks (10% towards champs)
E- base damage up by 20 at all ranks, % damage now 11-15% from 7-13%. Damage cap increased by 50.
『ボリベア強化マイクロパッチが実装されました! 繰り返しますが、強化については慎重であり、今週のデータで再評価も行う予定です。
Q:全ランクで移動速度増加が+5%(チャンピオンへ向かう際は代わりに+10%)
E:基礎ダメージが全ランクで20増加、%ダメージが7-13%から11-15%に増加。ダメージ上限を50増加』
ホットフィックスを紹介するredditへの投稿
『私が姿をくらましたと思った方がいたなら、ご心配をおかけしました。皆さんのフィードバックを読んでいたのですが、とにかく大量で、とくにそれぞれの意見が大きく異なっていたので分類するにも反応するにも1人の人間の手に余るほどでした。また、開発の最後の数週間の鉄火場を切り抜けた後、先週はオフになりました。
「ボリベアの現状」についてですが、勝率は熟練プレイヤーの層では上昇を続けています。そして長期的な視点でボリベアを調整し、維持可能なバランス(3ヶ月のあいだパッチごとに弱体化する必要がないという意味です)におさえる私たちチームの目標は変わりません。これらの強化は控えめなものとなっていますので、どうぞ落ち着いてください。もしこれでも十分でなかった場合には、ボリベアに与える方策を水面下で用意してあります。』(原文)
以下、質疑応答
Q. ボリベアのビルドがわからない。開発したLutzburg氏はどんなプレイヤー層を意図しているのかよくわからない。
A. 私は仕事で1日に2ゲームをダイヤ以上のプレイヤーたちとプレイしています。また6ヶ月にわたって日に2~3回ボリベアをプレイしたダイヤ以上のプレイヤーで構成されたチームが存在し、このチームが私を通して一般プレイヤー向けのアドバイスを送っています。実装後のデータからも、トリニティ・フォース + スイフトネスブーツが最高の勝率を出していることが裏付けられています。(原文)
Q. ボリベアの基礎ステータスを強化しない理由がわからないです。Wを2回してもなお脆すぎます。どんな役割が求められているのか教えてください。
A. ボリベアは基礎ステータスとは異なる長所を持っているために、他の同類のチャンピオンに比較して低い基礎ステータスになっています。そしてボリベアの役割はジャガーノート(訳注:機動力の低い頑丈なファイター)とヴァンガード(訳注:攻撃的なタンク)のハイブリッドです。ボリベアは3つのディフェンシブな能力を持っています、比較するなら、ダリウスは1つしか持っていません。また、ボリベアは射程325の強化された攻撃と、従来のジャガーノートに比べて優れたエンゲージ能力と張り付き性能を持っています。
ゲーム(ジャングラーの場合)におけるあなたの役割は、序盤の1v1で粉砕する、強引なファームを行う、オブジェクト選択を強いることで敵に単独行動させたりボリベアにおびき寄せたりする、タワーダイブでレーンをスノーボールさせる。これらの組み合わせがゲーム中盤でボリベアを最強に育て上げます。これによりゲームを早期に終わらせるか、終盤の強力なレイドボスや行動妨害要員になることができます。ゲーム終盤におけるあなたの第一目標は敵をピックアップすることで、そうでなければバックラインに飛び込むことになります(しかしながら生き残ることはできないでしょう)。ボリベアの強みは1v1の決闘にあり、5v5のチームファイトにはないのです。(原文)
Q. 現状ボリベアの強みは1v1の決闘には全くないでしょう。デスダンスを装備したとしてもです。ダメージは信じられないほど低く、回復力も他の1v1ジャングラーと比較した時には低いです。以前のボリベアならレベル3でシン・ジャオに圧倒できたのに、今は100%逃げなきゃいけません。 今はオラフ、リー・シン、ワーウィック、レク=サイ、シン・ジャオ、ウディア、さらには征服者レンガーに対して、スカトルで勝負をすることができません
A. これに関して何をいえば良いのか……私は頻繁にそのようなジャングラーと序盤に戦闘して、引き分けもしくは完全勝利してきました。これは開発期間中の内部テストでも確認されています。(原文)
Q. アップデートありがとう、個人によるフィードバックを拾ってくれないのかと思ってたよ。みんなボリベアの行く末を気にしていた。そして調整してもらえることを今知った。このバフはよりよいバランスのための第一歩だよ。
A. 新しいメカニクスやバランス調整についての提案、あるいはプレイヤーが何に困惑したりイラついたりするかを教えてくれることに感謝します。苦痛の元凶がどこにあるかを知ることはチャンピオンを強化するときにどのように/どこを優先するかにおいてとても役に立ちます。
私を苦しめているのは、誤情報やネット上で気軽に作成されるセンセーショナルな主張の拡がりです。一部の人たちが怒りを感じそれを吐き出そうとすることを知ってはいます、ですが誤った主張が公開フォーラムで作成されたとき、人々は知らず知らずのうちにそれを信じてしまうのです。これは有名人となってしまった私にとって、貴重なフィードバックを得るためにジャンクな書き込みをかき分けることを強制するので、仕事を困難なものにしてしまうのです。(原文)
Q. Qのスピード強化はいいですけど、Eのダメージよりステータスのタンクらしさをあげて欲しかったです。
A. まずはじめにスキルの満足度を改善することに注力しています、それからさらに多くのデータを収集したのちにもし再度の強化が必要になったならその時は基礎ステータスを変更するでしょう。(原文)
Q. フィードバックを見てくれてありがとう。今は手一杯だと思うけど、ビジュアルのバグとかも報告してあるからそっちもお願いします。
A. 数ダースのビジュアルのバグと改善すべき問題は内部では既に修正されているので、10.12でリリースされるパッチに含まれる予定です。(原文)
Q. Wのマークでダメージが上がるシステムを取り除いて欲しい。不格好だし、弱すぎる。
A. Wのマークのシステムを取り除くつもりはありません。あなたの思いを受け取り、フィードバックも感謝して受け止めますが、これは他の多くのスレッドでも10回以上も目にしたものと同じ意見なのです。将来的にはより直感的に満足できるように調整する可能性もあります、ですが、それはこのマイクロパッチには含まれていないのです。(原文)
Q. ボリベアのビルドがわかりません。ASだと柔らかすぎて、タンクだとダメージがなくて、APにしても弱いです。
A. ジャングルでしたら、最も信頼性が高く一貫したビルドはシンダーハルクからのトリニティ・フォースでスイフトネスブーツを履くことです。それから状況次第でスピリットビサージュかウィッツエンドです。ライチャスグローリーは楽しいですが必須ではありません。デッドマンプレートとソーンメイルはゲーム終盤にむけた定番アイテムです。トップレーンは比較的トリッキーではありますが、タンクアイテムをひとつ装備してからトリニティ・フォースを積むのが一般的です。(原文)
Q. 個人的にはリワークされたボリベアは楽しいのですが、不可解な点もあります。ダイバーのように飛び込み、だがしかしジャガーノートではない。どのようなデザイン哲学で向き合ったのか教えてください。
A. 何度かお伝えしてきましたが、ボリベアはハイブリッドチャンピオンとしてデザインされていて、概ねジャガーノートとヴァンガードのミックスです。ボリベアは両方のクラスの長所と短所を共有しています。多くのジャガーノートが持っているターゲットが理解不能と感じるほどのダメージはありません(確定ダメージや自前の防御貫通を持っていません)、ですが機動力では大きく優れています。多くのヴァンガードよりもCCは少ないですが、ダメージは大きいです。(原文)
Q. QとWの基礎ダメージが低いのは何か理由があるのですか?
A. ジャングル1週目のクリア速度と、トップレーンで他の近接チャンピオンが対抗不可能なトレードにならないための調整弁です。Wは325の射程があり、不死者の握撃のようなon-hitエフェクトを誘発できます。近接チャンピオンとのマッチアップでは潜在的に強力なツールになりえます。(原文)
Q. Wを強化AAみたいにしたのはなぜ? シーンやタイタンハイドラとのシナジーがなければもっと基礎ダメージを上げられますよね?
A. On-hitのシナジーは楽しいもので、様々なビルドの選択肢にもつながります。また固有スキルの電撃の連鎖はon-hitエフェクトなので、これを誘発することも重要です。私が思うに、このスキルがon-hitを誘発していてもしていなくても同量のダメージを出していたでしょう。つまり言い換えれば、Wのダメージは他のスキルと比べて不自然に低いわけではないのです。(原文)
Q. ボリベアは序盤に強いチャンピオンですか? それとも均等にスケールしていくチャンピオンですか?
A. ボリベアはゲームの全時間において強大な決闘者です。パワースパイクは中盤で強烈になりますが、イラオイやレネクトンのように終盤でも良いスケールを持っています。これはアイテムにより十分な耐久性を得て、ディフェンシブなスキルを効果的に使うことを想定されています。(原文)
Q. 私にはWのシステムに問題があるように感じます。なぜ今回のホットフィックスではQとEを強化したのですか? さらに言うならなぜ基礎ステータスなどの防御的な能力をあげないのですか?
A. 第一の目的はスキルを強化することによって、プレイヤーがそのスキルに期待している快感や満足感に到達させることです。Eは当てづらいスキルですが、それゆえに成功したときには高いダメージを出すべきでした。Qは移動速度を上げるので、Qで敵を捕まえることを期待していました。ですがこれらが不足していましたので、この部分を強化したのです。(原文)
もし基礎ステータスを直接的に強化する場合、スキルを楽しくて満足できるものにすることを諦めなければなりません。さらなる強化が必要であると判断した時のための準備は済ませており、基礎ステータスの強化も選択肢に上がっています。(原文)
個人的に、ボリベアの驚異的な破壊力は、もしもボリベアが戦闘を長く生き残る防御的なツールを手にしてしまった場合には強すぎる状態になるだろうと思っています。これは基礎ステータスや、あるいはEのシールドやウルトの体力増加などを強化することで成し遂げられてしまいます。今週の後半に再評価する予定です。(原文)
Q. ゲーム終盤には減速しちゃうじゃないですか。Rを活用してスプリットプッシュするか、チームのためにレオナやノーチラスみたいな役割をするしかなくなってしまいます。
A. ボリベアがゲーム終盤に失速し、前衛でのタンクやCCを与える仕事の割合が増えるのは意図したデザインです。(原文)
Q. それがLutzさんがオススメしているアイテムがウォリアー/シンダーハルク、トリニティ・フォースからのタンクビルドである理由なんですね?
A. そうです。ボリベアのスキルセットには大ダメージを吸収できるスキル(例:ヤスオの風殺の壁、ワーウィックのE、パンテオンのE)がありません、なので何らかの方法でタンキーなステータスを得る必要があります。……スノーボールして、ウォリアーエンチャントで超高速でゲームを終了させない限りは。(原文)
Q. 新しいエターナルの実装はいつになりますか? クライアントではまだリワーク前のエターナルが表示されています。以前VGUでエターナルもリワークされると言っていましたよね?
A. ええ、ボリベアの新しいエターナルの内容は決定済みで、既に内部では回数のカウントと情報の収集は行われています。新たなエターナルは次かその次のパッチで使用可能になり、もしもあなたが以前のボリベアのエターナルを購入済みでしたら新しいエターナルを無料で獲得できるはずです。(原文)
Q. 戦績サイトを見るとゴーストを選択している人も存在してますね。次のパッチのプレデターの変更は、ボリベアの「追いかけても捕まえられない問題」を解決してくれると思いますか?
A. 私は変更前であってもボリベアやトランドルのようなチャンピオンではゴーストを選んでましたね。プレデターは大抵はオーバーキルになると思いますが、確実に手助けにはなるでしょう。(原文)
Q. ボリベアのデザイン時にはどんなルーンを使うことを想定していましたか? ゲーム内ショップのおすすめアイテムはそれを想定して並べられていますか?
A. 征服者がベストなルーンで、アフターショックと不死者の握撃がジャングルとトップそれぞれで選択肢になります。おすすめアイテムのラインナップは的確です。(原文)
鼻歌
We stopped Volibear from constantly humming and that change is now LIVE. In 10.12 we will reintroduce his hum, but at a significantly reduced frequency.— Nathan Lutz (@RiotLutzburg) June 2, 2020
ツイート訳
『私たちはボリベアが常に鼻歌をうたうことを止めさせました。この変更はすでに適用されています。10.12ではボリベアに鼻歌をかえす予定ですが、頻度はかなり下がっていることでしょう』
Q. バグ発生の原因の詳細はありますか?
A. セリフは特定のタイミングに一定の確率で再生されるようになっていたのですが、鼻歌は待機モーションになるたびに必ず再生されるように誤って設定されていました。(原文)
A. セリフは特定のタイミングに一定の確率で再生されるようになっていたのですが、鼻歌は待機モーションになるたびに必ず再生されるように誤って設定されていました。(原文)
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