「レーンでのカウンターが存在するから、KassadinとYasuoはOPでないと皆が考えているのが好き(I love how people think Kassadin and Yasuo are not OP because they have lane counters)」と題した公式フォーラムのスレッドにて、VP of Game DesignのZileas氏が現在のKassadinとYasuoについて、およびOP(overpoweredの略、「強すぎる」の意)なチャンピオンについての考えを語っています。
Kassadinの場合、OPかどうかというのは、彼に対して不満が溜まる本質的な原因ではありません。非常に多くの状況においては、彼は敵から全く抵抗を受けずにキルします。キルが成功しようが、失敗に終わろうが──彼の能力値はその成否に関わりますが、敵の反応は関わることができないのです。言い換えると──カウンタープレイの余地がないということです。
スノーボール的な傾向が感じられるチャンピオンは、相手にしていて面白くありません。
私たちはこのような状況を何とかする必要があると考えていますし、徐々に対策をしていっています。
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(ではKassadinに対して今後どのような変更があるのかと聞かれて)
実際には、それについての詳細はわかりません。コア・ゲームプレイのチームを日々運営しているわけではないので。しかし私たちは、彼をプレイする上でいくつかの素晴らしいポイントを留めたまま、より良いカウンタープレイがで可能なようにできれば、と思っています。
優先度の問題になるのですが、私たちが2014シーズンに力を注ぐ予定の変更点のひとつとしては、大きく分けてスノーボールとカウンタープレイに分類される問題をいくつか解決することです(そして、もっとゲームを楽しいものにしたいのです)。これらの問題解決には、コストに見合う価値があると考えているので、私たちは労力を惜しんでいません。ですが、そういったチャンピオンたちは結局は同じように極端な性能になってしまうでしょうし、彼らに対しては常にいくらかの手間をかけ続けるということになるでしょう(現在進行中のリメイク、リワーク作業がその証左です)。
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(Kassadinの勝率はほぼ5割近くであり、ほとんどのプレイヤーは彼を誤解しており、対策ができていないだけではないのかという指摘)
手元のデータともよく合致した指摘です。この種のデータは、普通のチャンピオンなら週ごとに変動する範囲に収まるか、メタの傾向に左右されるかですが、敵に回した時の対応学習率に拠っても変わってきます。胸に留めておいてほしいのは、新しくリリースされるチャンピオンというのはとても慎重に、継続的にデザインチームの監視対象になっていて、必要な場合は調整が行われます。ローンチ直後に50%から数%変動するのはよくあることで、かなり試験的なこと(Yasuoが相当します)を行った時には特によく見られることです。
Yasuoのようなチャンピオンたちは、骨の折れる存在です。社内テストで100%完全にバランスを取ることは不可能だからです──実装後にコミュニティ内で行われるチャンピオンに対する習熟および試行錯誤の結果というのは、PBEや社内テストから得られるそれとは、比べ物にならないのです。
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(スノーボールを減らすことは、ゲームの進行速度を緩慢にしてしまい、ゲームが面白くなくなるのではないかという意見に対して)
MOBAはスノーボールするもので、それを取り除いてしまったらゲームプレイの要素がなくなってしまうという発言の根本が……おかしな結論に飛躍してはいませんか? その論理に従えば、LoLはFirst Bloodで終わるゲームになるべきで、それは果たして最高のゲームでしょうか? 一般的には、それは明らかに間違いです。Snowdownの決闘がとても楽しかったのは認めますが(でも、Summoner's Riftでやる限りは楽しくないと思います)。
これに関する私たちの展望というのは、決着の着くゲームが欲しい、というものです。興味を喚起させる面白いゲームが欲しい、とも思っています。そこには意志決定が最大化されるスイートスポットが存在し、強力なプレイを通して不利を取り戻すことが可能で、満足できる意志決定のほとんどを見出すことができるのです。不利を取り戻せる可能性を多くしすぎたのなら、アドバンテージを稼いでも、有利になったという実感が得られないゲームになるでしょう。一方で、ミスや弱点として突くことのできる動きを大量にゲームに組み込んだのなら、ゲームは本当にスノーボールすることになってしまうでしょうが、何をやっても負けることがわかってしまう、間違ったゲームプレイを大量に作ってしまうだけに終わるでしょう。
(S4ではスノーボール対策が増えたことにより、平均試合時間の長期化を招いているという指摘に対して)
そうです……約1ヶ月前のデータをチェックして、平均30秒間ほどでしたが、その代わりに、一方的に蹂躙される試合は15~20%ほど少なくなり、多くの「一方的な展開」に分類される試合が「面白い」分類に移動しています(この要素については、私たち自身の変化を使って推移を観察する社内テストをいくつか行っています)。
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(KassadinとYasuoの勝率よりも、ban率が問題なのではないかという指摘について)
First Bloodが勝利に対して相関しているのは確実です。2014シーズンの変更前に比べれば、その相関は少なくなってきています。スノーボールは良いものですが、強くなる方法としてそれはどうなのか、という疑問があるだけです。スノーボールが強すぎれば、ゲームから面白さが減少する結果になってしまうでしょう。一部の点においてスノーボールが弱すぎれば、良いプレイが報われないということになってしまいます。
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(ユーザーは統計を見ることができないので、Zileas氏がいきなり変なことを言い出しているように見える、という疑いに対して)
というか、それは私の信用に対する疑問ですね。私が正直で誠実であると信じてもらっても、勝率に関してはっきりと嘘をついていると思ってもらっても、どちらでもかまいませんよ──夜のフォーラムでの議論は、LoLの成功に対して大した影響を与えません。ただ、私個人の評判に大打撃を与えはします。
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(公式のデータがないままこの手の議論を行うのは難しいので、サードパーティーのデータよりも信頼性のあるデータを出すことはできないのか?という質問に対して)
そうですね、データからわかる2点のことを明示しておきましょう。
1) Yasuoの勝率は馬鹿げたほど高いわけではありません。彼のバランスは未だに取れていないと言えますが、彼がアンバランスなのかどうかを暗示するのがその勝率なのであれば、それは別に深刻なことではありません。勝率において(何体かのチャンピオンたちが誇る高勝率や、スノーボール度などからの高勝率のことです。現在、どのELOにおいても、彼のパフォーマンスがずば抜けて高いということはありません。)彼に関する他の主観的な問題各種も存在しています。とにかく、このポイントから、皆さんがより良い意見を(他の意見とは別に)展開することができるのではないでしょうか。
2) スノーボール対策のための変更は、試合時間を劇的に増加させているわけではありません。ただの反論に過ぎませんが。私を信じてもらっても、信じてもらわずともけっこうです ;p 以前のポスターに、大きく増加したと書いてありますが。
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(現在のYasuoの状況をどう思うか聞かれて)
正直に?まだ断定するには早すぎますし、完全に把握するためにはもっと時間がかかると思っています──彼は非常に複雑なチャンピオンで、コミュニティが完全に習熟するには時間がかかるからです。
他の感想としては……彼が実際にOPであり、OPであることが明確な手段で証明できるのなら、コア・ゲームプレイのチームが迅速に(そして正確に)対処を行うでしょう。
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(KassadinとYasuoは対抗するのが難しすぎるという正当な理由でbanされており、だからban率が高いのだと思う、という意見に対して)
Ban率というのは、皆さんがそのチャンピオンを試合中に敵に回したくないと思う度合いの指標です──味方に彼を迎えられようとも(味方が彼を使えない可能性もあります)、敵が彼をピックしようとも(OPだろうが、うざかろうが、スノーボールされるから嫌だろうが、とにかく)。私たちがこれを注視しているのは間違いありませんが、実際の試合に現れる現象に比べて、ban率を大きく信用してはいません。高いban率を把握したとき、私たちはプレイヤーたちがそのbanを決定するに至った要因を理解しようと試みます。その要因がゲームバランスやゲームの健全さに関わっていようとといなかろうと、私たちはその問題を解決すべきでしょう。
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(複雑なチャンピオンだったからではなく、リリース当初に勝率が低すぎたから強化されたとみんな感じているので、強化を元に戻すことが現在の状況の解決策になるのではないか、という意見に対して)
正直に言うと、わかりません。Yasuoは非常に繊細なロールであるとともに、スキルに基づいた最適化を大きく施されたチャンピオンです。この組み合わせは、バランス調整をとても困難にし、コミュニティが彼を習熟するためにはレスポンス頼みになってしまいました。初日から全ての人たちにとって完璧なチャンピオンをリリースできればいいな、と私たちは願っていますが、Yasuoのようなチャンピオンをリリースする時には、これは不可能です。私たちにできることは、問題があるのならそれを解決させるために前進することです。皆さんに保証します。何人かの非常に熟練したデザイナーたちと、QAアナリストたちが、この週末中はこの問題について考えていることを。
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(YasuoやKassadinの勝率が低いのは、ban率が高すぎてプレイされていないからではないか、という指摘に対して)
まったくもって有り得ることです──私たちは状況を監視し続けています。
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公式フォーラム
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