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2014年2月24日月曜日

「はじめまして!」 - Middle Lane Lulu 解説

LoL Esportsに掲載された、Taylor Cocke氏著の“Pleased to Meet You! - Lulu in the Middle Lane(はじめまして! - Middle Lane Lulu 解説)”の訳です。文中の選手名は敬称略となっております。


LCSのプロたちにとっての長所のひとつは、サポートが予想できなくなることだ。Luluはサポートロールとして作られたチャンピオンだが、この2014シーズンの間、そのロールでプレイされることは少ない。よって、特に奪い合いとなるpickという予想はされていなかった。しかしWeek 4において、GambitのAlex Ichはmid lanerとしてLuluをpickした。このpickを見て、明らかに何人かが眉をひそめたが、Copenhagen Wolves相手のマッチアップでは上手く機能したように見えた。

突如として、プロが彼女を使ってみることに興味を抱いたように思われた。では、彼女はどのくらい成功しているだろうか? 私たちはこの「Fae Sorceress(妖精の魔法使い、Luluの二つ名)」の何がそんなに面白いのかを探るため、CLGLinkの意見を仰いだ。


序盤のレーン


サポートとして、Luluはレーンを脅かす能力が高いことで知られている。パッシブ由来の追加ダメージ、Glitterlance(Q)、Help, Pix!(E)を駆使することで、比較的容易にレーンの対面にpokeを仕掛けることが可能だ。では、彼女がソロレーンへ行ったことにより、積極的にゴールドを獲得できるようになった時、何が起こったのだろうか?


「すごくいいですね」とLinkは言う。実際に、デュオレーンよりもソロレーンの方が、Luluは非常に強いと彼は考えている。「APスケールがいいから、APチャンピオンとしてはたくさんの能力を持っています。2対2より、1対1の方がもっと相手を脅かすことができますよ」低レベル時にそれははっきりと現れる。スローを使ってgankの準備をすることができ、移動速度強化およびシールド付与で、自分やチームメイトを守ることができる。そして、彼女のultimateは、攻撃と防御の両方が可能なのだ。

LCSで初めて彼女がmid laneに姿を現した時、Alex Ichはそのポテンシャルを引き出すことに成功して、cowTardのKayleに対するソロキルに成功した。だが試合が進むにつれ、Kayleが追いつき始め、Luluの抱える大きな問題が浮き彫りになった。レーニングフェーズの終わり頃には、彼女のダメージはキルを取るために十分ではなくなってしまうのだ。「彼女の弱点は、試合中盤のダメージ量ですね」とLinkは語る。


しかし、ひとたびいくつかのアイテムを購入すれば、集団戦での彼女が役立たずとは言わせない。彼女のダメージは大きく強化されるわけではないが、チームメイトを守る能力があり、接近能力を大幅に改善することもできる。シールドはさらに頼れる量になり、ultimateで一時的なヘルスをもっとたくさん与えることができ、移動速度強化を使えばチームメイトたちの動きをもっと素早くすることすら可能だ。彼女は以前から、集団戦でのサポートとしてはとても強いチャンピオンだったが、APスケールの存在により、あらゆる側面からもっと多くの活躍が可能になったのだ。

正しいチーム構成で彼女を用いれば、非常に心強い。Linkはそう話す。「彼女はタンク構成やハイパーキャリー構成で強いですね。ユーティリティースキルと、味方を守る能力が、とても効果的に働くからです」タンクと共に戦えば、タンクの厚みを増す。脆いキャリーと共に戦えば、彼らを生き延びさせる。


成功率


彼女が最初にmidに現れたのはWeek 4だったため、LCSでのmid Luluのプレイは5試合でしか行われていない(サポートとして選ばれることもある)。その試合の内訳は、勝敗2-3、KDA=2.88である。勝ち越せてはいない。事実、その中の2つの試合を根拠として、彼女ではいくらがんばってもその役割に合わないと主張することができないでもない。GambitのAlex IchがLuluをmidとして2回目にpickしたSupa Hot Crew戦では成功しなかったが、先週CLGが勝利したCloud 9戦では、LinkがpickしたLuluが試合の行く末を掌握していた。


勝った試合から見てみることにしよう。LinkのLuluは、HaiのOriannaに対し、序盤からぴたりと追随していた。これはプレイヤーたるLinkのファーム継続能力によるもので、チームメイト─それに自分自身─を、どんな量のプレッシャーがかかっていようとも生存させ続けるための、十分なアイテムを手に入れていた。元々彼は、チャンスがあれば堅実なダメージ量を出すというサポートもプレイしていたことがある。結果として、この試合の彼のスコアは6/2/15となり、状況にかかわらず印象深い戦績を残した。

(この試合のスコアボード、Leaguepediaより)

Gambitの対Supa Hot Crew戦では、Luluが序盤に負けてしまった時、何が起こるのかということがよくわかる。試合の初期段階では上手く行っているように見えたが、Alex IchはMoopzのKayleに対し、レーンを押しすぎてしまったのだ。Alex IchはImpalerのViから逃げることができず、序盤に2キルを献上、どんどん負けて試合の展開から脱落していってしまった。


一旦集団戦が始まれば、彼女の中盤の弱さは、収入不足から加速するだけである。弱いシールド、頼りないultimate、誰にかけても離脱を助けられない移動速度強化。この試合ではAlex Ichのスコアは結局0/5/0となり、一度もアシストを得られなかったのだ。

(この試合のスコアボード、Leaguepediaより)

このように厳しいスタートだが、Luluのプレイはこの先も見られるだろうか? Linkはこう考える。「APスケールがいいので、彼女はAPチャンピオンとしてとても便利です。ユーティリティーとダメージを織り交ぜられるので、変更がない限りは、シーンで長い間やっていけるのではないでしょうか」


原文
Pleased to Meet You! - Lulu in the Middle Lane | LoL Esports



あおれんじゃ付記:

先日行われたNACC(北米大学リーグ)の準決勝の1試合にて、ワシントン大のチーム「Blue Caster Minions」がmid Luluの素晴らしいプレイを見せました。
レーニングフェーズ終盤のFlashインからのキル(動画16:35頃~)が白眉です。よろしければご覧ください。

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