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2014年11月11日火曜日

Preseason 2015:様々な武器を鍛え上げる


プレシーズン開発ブログ、今回はアイテムの再編についてです。


Preseason 2015: Forging a Diverse Armory | League of Legends

プレシーズンになったということは、つまりアイテムが変更されるということです! Leagueにおける数々のハイレベルな戦略の全てを見ていると、いくつかの疑問が湧いてきます。チームの戦略は様々なものを選ぶことができますが、全く同じ順序でアイテムを買ってもいいものなのでしょうか? 有意義な選択とは、どこで発見できるものなのでしょうか? そしてそれらは、どんなものなのでしょうか? 敵の戦略に対して自分自身を守る方法は、存在するのでしょうか? 最終的には、私たちがプレシーズンのアイテムで追い求める哲学が、同じ目標をもたらします。戦略の多様性──チームが取ることの出来る、勝利への道筋を増やすのです。かくして、マイクロレベルでの貢献よりも、マクロレベルの価値(戦闘前、もしくは戦闘外での価値ということです)に具体的なフォーカスを置き、アイテムの創造・再調整を行いたいと思います。試合の流れを帰るために必要なアイテム(純粋にチャンピオン構成に頼るのではなく、アイテム購入によってsplit-pushやsiegeへとスイッチできる)を、もっと多くのチームが選ぶことができるとすれば、League of Legendsにおいて成功する戦略的革新のための正しい手段を提供したい、と考えています。

アイテム戦略を多様化させる

Leagueに存在する多くのアイテムが、受動的な能力値をチャンピオンに付加するのみに留まっています。これはチームがゴールドのアドバンテージを利用する鍵となる方法のひとつなので、重要です。しかしながら、これらのアイテムに加え、特定の戦略や、敵の戦略に対するカウンターを支援できる、もっと戦略的なアイテムが存在する余地があると考えています。こういったアイテムはその性質から、毎試合必須となるアイテムにはならないでしょうが、非常に有用になる状況がいくつか発生するはずです。

最初のプレシーズンの開発ブログで言及したように、敵チームが遂行する特定の戦略に対し、ほとんどのチーム構成が対応できるようにしたいと思っています。そのブログで言及したのは、つるつるとエンゲージから逃げてしまう敵チームに対し、エンゲージする手助けとなるアイテム、Righteous Glory(訳注:こちら参照)のことでした。山のようなヘルス/マナ/HP regをもらえるのに加え、Righteous Gloryのアクティブを使うと、使用者とその近くの味方は、敵(または敵のタレット!)へと移動する時に大きな移動速度増加を獲得し、その後に近くの敵チャンピオン全員にスローを与える、広範囲かつ影響の大きな衝撃波を放ちます。

適切なタイミングで、チームが敵に向かって移動する速度を増すことにより(VayneのNight Hunterのパッシブを想定してください)、戦闘のための素早い位置取りが可能です。さらには、強力なAoEスローが発生させ、戦闘を強制する能力は、ほとんどの戦闘を回避してしまう敵チームにとって大きな脅威となるでしょう。

また、既存のアイテムについても改善できる点がないか検討しています。例えば、Ohmwreckerはユニークな戦略空間を占める興味深いアイテムですが、コストに対して少し効果が小さいように見えます。Ohmwreckerには、試合の進行を止めるために新しいインヒビタータレットの力に果てしなく影響を及ぼすことのできるチームと戦うための、強力な手段となる可能性が秘められていると私たちは考えています。なので、私たちはこのアイテムを再び(そう、また……)純タンクが最初に購入するものにしようとしています。増加ヘルス、HP regen、クールダウン減少、アクティブのタレット無効化能力(持続時間を0.5秒長くしました)のほかに、敵/味方タレットの近くにいる時、+30%の移動速度増加を2秒間与える、という能力もOhmwreckerに加わりました。この移動速度増加は戦闘状態に入ってもなくならないので、Ohmwreckerの所持者は常に、タワーダイブの脅威となるでしょう。

アクティブアイテムのみが戦略級の効果を持つようになるわけではない、と言うだけの価値はあります。私たちはWarmog's Armorを調整し、持ち主をバーストで陥落することのない肉壁たらしめる効果を少し弱め、もっとpokeに対抗できる性能を持たせます。5秒毎に最大ヘルスの1%を再生する効果はそのままですが、8秒間ダメージを受けていなければ、持ち主の最大ヘルスの3%を再生するようになり、効果は3倍になります。戦闘外での強烈な再生能力により、長時間遠ざかっている時に強力なサステインを得ることができ、延々とその場をごまかしてpokeすることに頼る戦略に対し、チームが順応してゆくための役に立つことでしょう。

新しく予定されている変更は以上のものだけではありませんが、私たちのデザイン哲学に対する実例として挙げさせてもらいました。プレイヤーの皆さんが戦略とその対策を発展させる過程に対し、これらが試合に及ぼす効果を見られるのを、楽しみにしています。初期の結果は、その後の変更と新アイテムをお知らせするために使う予定です。

盃を上げろ! ヨーホー!

消費アイテムは相対的に安く、短時間しか持続しないため、動的戦略を支援するにはぴったりだと考えました。自分のチームが戦略を変えるのなら、購入する消費アイテムもまた、変わってゆくのです。

Elixir of FortitudeおよびElixir of Brillianceはなくなり、試合中盤/レイトゲームの消費アイテムが登場します。
  • Elixir of Ruin
    • 増加ヘルス、タワーに対する増加ダメージ、「Siege Commander」バフを与える
    • Siege Commander:近くにいるミニオンはタワーに対する増加ダメージを得る。また、ミニオンは所持者自身の移動速度に基づく移動速度増加も得る。
  • Elixir of Sorcery
    • 増加AP、mana reg、「Sorcery」バフを与える
    • Sorcery:チャンピオンもしくはタワーにダメージを与えた時、追加true damageを与える。この効果はチャンピオンに対してはクールダウンがあるが、タワーに対してはクールダウンがない。
  • Elixir of Iron
    • サイズ増加、スロー耐性、tenacity、「Path of Iron」バフを与える
    • Path of Iron:移動すると背後に道筋が残り、その道筋を辿った味方の移動速度が増加する
  • Elixir of Wrath
    • 増加Attack Damageおよび「Bloodlust」バフを与える
    • チャンピオンに対して物理ダメージを与えると、与えたダメージの一定割合が回復する。キルもしくはアシストを獲得すると、このElixirの持続時間は30秒間延長される。
これらは既存のElixirよりも拡張性に富んでおり、一度に1つのみが使用可能です。これらの新しいElixirを選択するにあたって、チームの戦略に対して最も価値のある選択肢は何なのか、というのが最重要になってきます。私たちはゲームにおけるこれらの効果を標準化するために入念な監視を行い、適宜対応していくつもりです。私たちが時間をかけ、Leagueに対して戦略的消費アイテムが及ぼす影響を学んでいけば、これらの効果のパワーレベルはほぼ確実に変化していくでしょう。

対応できるビルドを効率化する

LeBlancに蒸発させられてしまったり、Rivenの刃で開きにされてしまったりするだけの時、可能な限り早くArmorやMagic Resistを購入することで適切なビルドに調整したいと思うことでしょう。しかしながら、現在のアイテムの状況では、何を選ぶべきかの選択が、無駄に複雑な要素が含まれていることが多くあります。最終的に作ろうと思うアイテムによっては、Chain VestではなくCloth Armor(Glacial Shroud対Warden's Mail)、Null Magic MantleではなくNegatron Cloak(Banshee's Veil対Hexdrinker)を経由しなくてはなりません。その時持っているゴールドがいくらなのかにもよりますが、最終的に状況に対応した買い物に対し、これはおかしな意志決定を強制しかねません。

これを整えるため、私たちはChein VestのレシピにCloth Armorを取り入れるように変更し、ゲームからNegatron Cloakを削除しました(それを含むアイテムの早い段階にNull Magic Mantleを含めることで置き換えました)。これにより「俺には、、Armorが必要なんだ」というケースをもっと整理し、最終的に目指すアイテムが何であろうとも、意志決定における損失は最小限で済むようになります。

多くのレシピがそれに応じた調整を受けていますが、そういったアイテムの全体的なパワーレベルは、概ね同等になっています。

HealthおよびMana Regeneration:試合序盤だけに留まらない!

Regenをもっと制御された能力値にすることは、適切な支援と、poke / siege comp(および他にもプレイヤーが作り出すであろうfight / flight comp)をコントロールし、同様にその構成に対して防御を可能にするために重要なことでした。しかしながら、LeagueにおいてHealth / Mana Regen アイテムを作り出し、手元に持っておくように強制することは、2つの理由からずっと困難なことで在り続けてきました。

まず、レイトゲームに妥当な定数値(flat value)は、序盤にラッシュされた時に非常に圧倒的になってしまい、試合序盤に適正な値は、レイトゲームに興味を引かなくなってしまいます。最初の大きなアイテムが持つ50HP/5秒は、ラッシュされてしまえば不条理なほど強いでしょうが、試合後半にも興味を引きます。10HP/5秒は、レーンでは当然強力でしょうが、持ち主が3500HPのタンクになってしまえば、大した意味はなくなってしまいます。次に、flat regenは全てのキャラクターに平等に作用し、強力かつ健全な場所にチャンピオンを定めることを難しくしてしまいます(逆に、強力で馬鹿げたほどoverpowerdになってしまいます)。

前述の問題に対処するため、私たちはregen itemを、定数値からチャンピオンの能力値の割合へと変更しています。このようなデザインがもたらす恩恵は、2つあります。試合全体を通してスケールするregenを持つことで、試合序盤に有意義な利益を与えてくれる一方で、レイトゲームでも意味のあるアイテムを作ることができたのです。また、各チャンピオンごとにより効果的にregenを調整できるという効果もあります。チャンピオンを強力かつ健全な場所に向かわせつつも、regen itemを強力にすることができるということです。私たちにとって、これは新しいバランス調整ポイントとなるでしょうし、最初のうちは、信頼できない面も少しあるかと思います。しかし、これらを皆さんの大きな手助けとするため、順次処理していこうと思います。

新たなるシーズンに向けて

今後も私たちは、この空間の探求を続けるつもりですので、これらの路線に沿ったアイテム、そして既存のアイテムへの変更を、どうぞ期待していてください。

前の開発ブログでこれには言及していますが、おそらく十分に言葉を尽くせてはいません。これらの変更には、多くの調整が必要であり、プレイヤーの皆さんからのフィードバック、それにこれらの新しい手段でプレイヤーの皆さんができることを、たくさん教えてもらうことになるでしょう。それは今この瞬間から、Liveサーバにこれらの変更が実装されるまでの間に起こるかもしれませんし、League of Legendsにおける戦略的多様性を高めるため、私たちがアイテム(ジャングルやオブジェクティブ、他の分野の物も)ベストな使い方を学んでいる間の時間をかけて、起こることかもしれません。

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