revol氏による、International Wildcard Invitational 出場チーム紹介記事です。
第2回はオセアニア代表の「The Chiefs eSports Club」です。
The Chiefs eSports Club
History
The Chiefs eSports Club(以下Chiefs)は2014年8月に結成されたチームだ。元々彼らはTeam Immunityという組織のもので活動していたが、組織から脱退して自分たちでチームを作った。Team ImmunityではWCGへの出場経歴があり、その時に日本のチームであるRampageと対戦したこともある。あの時と現在のChiefsは同じメンバーだ。
ChiefsはOceania Pro League(通称OPL)で13勝1敗、Playoffでも準決勝と決勝で負けなし、20戦19勝1敗という圧倒的な成績でIWCI出場を決めた。
Player, Pick
Top Lane - Swip3rR
Sion(6回) Maokai(5回) Irelia(4回)
準決勝と決勝でIreliaを計3回PickしたためIreliaが食い込んでいるが、基本的にはSionとMaokaiがメインであり、集団戦に重きを置いた選手だ。1v1で有利を作ることよりもGankに合わせたりTPで少数戦や集団戦に参加して有利を作る傾向にある。
Jungle - Spookz
Lee Sin(5回) Jarvan IV(3回) Elise(3回)
ChiefsはLane Phaseで積極的に有利を作っていくチームではないが、有利を作るとしたらこのSpookz選手のGankから作っていく。使用回数の多いChampionからも予想できるとおり、序盤から積極的に試合を動かしていくことを好んでいるようだ。Cinderhulkが登場してからはEliseをPickしている。そこからもその傾向を継続していることが伺える。
Mid Lane - Swiffer
Twisted Fate(4回) Ahri(3回) Anivia(3回)
Champion Poolは非常に広いが、Assassin系のChampをPickすることが多い。Cinderhulkが登場してからはAniviaをPickしている。JungleのSpookz選手と連動してTopやBotにRoamして試合を動かすことが多く、2人の連携はChiefsの強みと言えるかもしれない。
ADC - Raydere
Sivir(4回) Lucian(3回) Jinx(3回)
Raydere選手はオセアニアサーバーでChallengerに到達した一番最初のプレイヤーであり、NAのChallenger Seriesに出ているチームからオファーを受けたこともあるようだ。非常にChampion Poolが広く、LucianやGravesのようなLane戦が強いADCからJinxやKog'MawのようなLate Game Carryまで幅広くPickしている。Lane戦で有利を作っていくことよりも、中盤以降の少数戦や集団戦でチームに貢献するタイプの選手のようだ。
Support - Rosey
Janna(8回) Morgana(3回) Annie(3回)
Champion Poolが広く、一般的なSupport Championはすべて使えるようだ。特にJannaを好んでPickしており、平均スコアも0.8Kill 0.8Dead 13.4Assisstと素晴らしいものを残している。積極的にRoamして有利を作っていくことよりも、基本的にはRaydere選手の隣にいて相手の動きを察知してから動く受動的なスタイルのようだ。
Team Strengths and Weaknesses
Chiefsの一番の強みは集団戦の強さになるだろう。30分以内に終わった試合はPlayoffを含めて3試合しかなく、20戦19勝1敗の成績からすると少ないと感じる。彼らは序盤から有利を作っていくことよりも、中盤に差し掛かったところから積極的に仕掛けていくことが多い。たとえ序盤で相手に有利を作られていたとしても、彼らは集団戦でその有利を覆してきた。
懸念事項は中盤以降のマクロの判断になるだろう。集団戦で有利を作ったにも関わらず判断を間違えて失速してしまった試合が前半戦にいくつかあった。OPLでの試合を通して改善されたものの、彼らのIWCIでの成功は大会までに如何にそのステップを継続できるのかどうかにかかっている。
寄稿: revol