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2015年2月17日火曜日

Cloud9 TempestがCSの決勝戦で不正行為、CSでの失格処分、選手および組織に処罰


「Cloud9」のセカンドチームである「Cloud9 Tempest(以下C9T)」が、公式に届けられていないプレイヤーを替え玉として起用したことが明らかになり、Challenger Series公式より選手および組織に対する裁定が発表されました。


Competitive Ruling: Cloud9 Tempest | LoL Esports

調査の結果、判明したのは以下の事実です。
  • 2月4日に行われたTeam Confoundとの対戦の約4時間前、Ritchie “Fade” Ngo選手(C9Tサポート)はトーナメントレルムのアカウントに、まだパッチを当てていなかった。Fade選手のクライアントにパッチが適用されていないことがロビーでチェックされたため、チームは不戦敗となることを嫌って、アナリストであるTim “Timokiro” Cho氏を代理として対戦に出し、Timokiro氏はFade選手のアカウントでログイン、Fade選手に成りすましてプレイを行った。
  • チームのサブ(補欠)であるJonathan “Grigne” Armao選手はこの決定に関わっておらず、何も知らされていなかった。
  • C9TのチームマネージャーであるDanan “Kaniggit” Flander氏は対戦中にチームの通話に参加し、アナリストがFade選手に成りすましていることに気づいた。対戦が行われている間、彼はこのことをすぐにCS公式に知らせず、試合の進行をそのまま放置した。
  • 試合後、Kaniggit氏(チームのゼネラルマネージャー)とC9Tのプレイヤーは、Charlie “Charlie” Lipsie氏に何があったかを報告した。Charlie氏はC9Tの活動に公式に参加してはいなかったが、Cloud9組織のメンバーではあり、Kaniggit氏にそれをチームのオーナーであるJack Etienne氏に話すよう勧めた。Charlie氏とKaniggit氏はこの事態をEtienne氏に報告し、その後Etienne氏は自発的にこの情報をCS公式に届け出た。

関連する規則


9.1 不正なプレイ

以下の行動は不正なプレイと見なされ、CS公式の裁量で罰則対象となる。

口裏合わせ。他プレイヤーのアカウントを使用してのプレイ、他者を別のプレイヤーのアカウントでプレイするように勧めたり、説得したり、強制したりする行為。(9.1.1.6)

裁定


C9TはCS規則の9.1.1.6に違反しており、処罰対象となる。

競技上の罰則

  • C9TはChallenger Series 2015 Spring Splitで失格となる。Team Confoundはこの対戦で勝利したこととなり、Challenger Series 2015 Spring Splitの優勝チームとなる。
  • Colin “Solo” Earnest選手、Anthony “Hard” Barkhovtsev選手、David “Yusui” Bloomquist選手、Benjamin “LOD” deMunck選手、Ritchie “Fade” Ngo選手、そしてTim “Timokiro” Cho氏の6名は、2015 Summer SplitまでRiotが提携するLeague of Legends大会全てへの参加資格を失う。
  • Danan “Kaniggit” Flander氏は、LCSおよびChallenger Seriesを含むRiotが提携する全てのLeague of Legendsの試合への参加資格を、2015 Summer Splitまでまで喪失する。
  • Cloud9は2015 Summer SplitまでChallenger teamへのスポンサー資格を失う。

説明


これはパッチの問題だったのか?


選手たちは対戦時刻に確実に間に合うよう、ロビーに入る責任を負っていますが、技術的な問題があればCS公式に届け出るよう、私たちは常に奨励しています。C9Tを含む、2015 CS QualifiersのRound 2で競い合うチームは、トーナメント用クライアントをアップデートしておくよう、先週の日曜日に注意喚起されました。さらに月曜日にも注意喚起は行われています。C9TとTeam Confoundの対戦は、水曜日でした。C9Tのメンバーは、誰もCS公式に技術的問題に対する質問や助けを求めるといったことをしなかったのです。

罰金を課された人がいないのはなぜか?


C9TはChallenger Seriesで失格となったため、彼らは入賞賞金を得ることができません。彼らは罰金を課されるに値する利益を受け取っていないのです。組織としてのCloud9が、さらに一期の間Challenger Seriesに参加するチームを傘下に入れることができないことは、十分な処罰だと信じています。

選手たちが罰則対象となったのはなぜか?


試合開始直前に技術的問題を抱えるチームが、失格を免れるために必要ならばどんな手段でも使ってしまう、という誘惑を受けるのは理解できます。そうは言っても、ベストな方法は、相手チームに対して不正を行わないことです。

口裏合わせは重大な攻撃です。対戦の準備をしている相手に誤解を与え、公平なプレイの場を作るために存在するメンバーのルールを回避し、ファンとリーグに対する信頼を壊すものです。C9Tの選手たちの会話を含む、私たちの調査によると、選手たちが土壇場で失格のリスクよりも替え玉を使うという選択をしたのは、一時の過ちだったと思います。C9Tの選手全員が替え玉を使うことに同意し、対戦中にその事実を隠蔽しました。その結果、彼ら全員が同じ罰則を受けることとなります。

C9Tの選手たちと組織は重大な攻撃を行おうとしましたが、彼らは対戦後に組織内の罪を自ら告白し、この事態を重く見たCS公式の調査に十分な協力を行ってくれました。1 splitの参加資格停止は彼らの不正行為を贖うのに十分でしょうし、その間はChallenger leagueでの将来の計画を練ることだってできます。以上のことから、この事件に関わったチームと選手の持つ誠実さと透明性を、強調しておきたいと思います。結局は、チート(ずる、不正)は割に合わないものです。

Charlie氏が罰則を課されないのはなぜか?


Charlie氏はC9Tで公式の役職者ではありません。Kaniggit氏からC9Tが対戦中に替え玉を使ったことを聞いて、彼はC9TのスポンサーであるJack Etienne氏にその状況を報告したのです。彼がCS公式にすぐに報告してくれた方がよかったのですが、CS公式に知らせる前に、組織の一員が不正の疑いのある行為をオーナーに知らせるというのはおかしい話ではありません(その後はすぐに届け出てくれましたし)。Kaniggit氏とCharlie氏によってC9Tの不正行為を知らされたEtienne氏は、すぐにCS公式に接触し、何が起こったかを明らかにしてくれたのです。

これらの事実を鑑み、Charlie氏は罰則対象にしませんでした。

Kaniggit氏が罰則対象となったのはなぜか?


Kaniggit氏はC9Tのチームマネージャーです。CS Qualifierの試合中のC9Tのチーム通話に参加した時、Kaniggit氏は替え玉が使われていることに気づきましたので、直ちにCS公式に届け出るべきでした。

Kaniggit氏はC9Tに替え玉を使うよう勧めたわけではありませんが、権威のある人物かつチームマネージャーとして、彼には不正とその結果起こることを阻止する責任があります。それができなかったというのが、処罰の理由です。

Cloud9が処罰されたのはなぜか?


この事件の調査後、当該の対戦前に先駆け、C9運営がC9Tの選手たちに対して替え玉を使うよう指示したという証拠は得られませんでした。

とは言うものの、マネージャーのKaniggit氏を適切に監視できなかったため、競技的対戦でチームが不正を行うことを防止できなかったという責任がC9にはあります。その結果、2015年のSummer Splitまで、Cloud9という組織がChallenger teamのスポンサーとなることを禁じることにしました。

参考リンク
2015 NA Challenger Series/Spring Qualifier - eSportspedia - League of Legends eSports Wiki