Patch 4.21のContext(要旨と背景)の訳です。
Context(要旨と背景)をパッチノート訳とは別にしていますが、変更点同様、1つにまとめるとかなり長くなってしまうため、分割することにしました。ご了承ください。
対応している部分のPatch 4.21の訳についてはPatch 4.21 Notes - Championsをご覧ください。
やあ、サモナーの皆さん。
引き続きPreseasonの大きなパッチです。昨年2番めのPreseason patch(たった1年前ですけれど、私たちが進んできた道程をご確認下さい!)を覚えている方もいることと思いますが、私たちはなんて保守的だったんでしょうね。
今回はそうではありません。
2014年に比べ、2015 Preseasonでは数多くの変更を導入しているのは事実ですが、私たちが調整に使わねばならない「デザインの調節つまみ」がどれだけ存在するのかについて紹介することも、価値あることでしょう。何かが強すぎたり弱すぎたりする時、それを加速したり減速したりするための正しいダイヤルがゲーム中に用意されていると言うのは、素敵な表現ですね──全ては台所の全改装をなくしてできなかったことです。比喩を交えさせてもらいましたが、言いたいことはわかってもらえたのではないでしょうか。
とにかく、休日に電話を鳴らす前には大いなる紆余曲折があり、新年はシステムのお掃除と、恵まれない多くのLeagueチャンピオンに対して、滑り込みでプレゼントをあげる時なのです。システム変更についてお話しましょう。私たちはPreseasonが進行している状況に喜んでいるところではありますが、よりひどい問題(スノーボール、試合序盤から中盤にかけてのゴールドの流れ、ジャングルのバランス、Warwick)について対処する機会がたっぷりあるとも捉えています。皆さんがまだ新しいPreseasonに順応を続けているのはわかっていますので、次のWarwickが表面に浮かび上がってくるのを見極めるために、しばらくはじっくりと監視したいと思います。
Warwickを野放しにしないでください。
Chris "Pwyff" Tom
Champions
Azir
さらなるバグ修正と、もう少しプレイをスムーズにするための修正を行いました。
Azirは前回のパッチで調整されたばかりですが、彼のパワーレベルを実際に変更する前に、ここからどれほどのパフォーマンスになるかを調べたいと思います。そう……バグ修正です。常に、バグ修正なのです。
Cassiopeia
Aspect of the Serpentは時間経過および敵チャンピオンが毒状態の時には毎秒溜まるようになりました(毒状態のユニットをキルしたり、敵チャンピオンにTwin Fangを使ったりした時ではなく)。Twin Fangには対象の毒ダメージを増幅するデバフが追加されました。
最近行われたアップデートにより、終盤のCassiは明らかに意図した通りの挙動になりましたが、それには大いなる代償が2つありました。試合序盤の強力さと、「毒を使う魔道士」という彼女のアイデンティティです。パッシブに保証されたスケールに沿って、序盤にいくらかの強化を施し、Cassiopeiaの強力さを少し整える試みを行いましたので、序盤~中盤~レイトゲームの構想が適切なタイミングで実現できると思います(今は言葉でしか言えませんが)。要するに、元々の「毒でゆっくりと相手をいたぶり殺す」感触と、アップデート後の中間を目指したということです。もう少し早く。(そして、もっと毒を)。
Cho'Gath
Cho'gathの生活はつらいものです。敵を食べたいと思っても、敵は食べられたくありませんし、たった1回のデスで全てが無に帰し、ちっぽけでかわいそうなモンスターに戻ってしまうのです。今回の変更は、Choが戦場に立ち返るために役立つはずですが、Feastをキルのために取っておくのか、クリープをもぐもぐ食べてしまうのか、という大きな決断を作り出すものであってほしいとも思います。
Corki
Phosphorus Bombの弾速は遅くなりました。
おおCorki、私たちはあなたの強さについて把握していたこともありましたが、あなたはどの分野でも「際立ったところがほとんどない」ため、バランス調整については常に慎重でした(とはいっても、その、TristanaやKog'Mawは、自分たちが強い時にもあなたの強さを知ってたんですけどね)。しかしLucianの強さを減じるにあたり、次に「すごく強くて、安全なマークスマン」として競技プレイのリストにある名前が誰なのか、私たちは存じておりましたので、私たちはあなたを同じく基準内へ留めるために慎重な手続きを取りたいと思います。
Diana
Moonlightが付与された対象にLunar Rushを使用した場合、クールダウンがリセットされる仕様はそのままですが、ダッシュ中に妨害された場合でもリセットされるようになりました。
クールダウンがリセットされる条件として、Dianaには失敗する可能性が2つありました。Qが命中しないことと、Rが妨害されることです。Rがキャンセルされてしまうと、Dianaにとってダメージを与える選択肢が全てなくなってしまうだけでなく、溺死させられるような状況に置き去りにされることが多くありますので、救命胴衣を投げることにしました(比喩ですね)。対象がMoonlightの効果を受けている限り、Lunar Ruchのクールダウンはダッシュがキャンセルされても払い戻されます。この変更で、プレイヤーの皆さんが少しでも、執念深い月の体現に近づけますように。
ツールチップにも書き加えてありますよ。
Fiddlesticks
Dreadは広い範囲の効果ではなく、Fiddleと相互作用するものになりました。Dark Windは同じ対象に使用した時、サイレンスを延長するものではなくなり、まだ命中していないターゲットに優先して跳ね返るようになりました。
恐怖は常にFiddleの友で在り続けており、現在のジャングル環境において、確かに彼は大きな存在(そう、恐怖)でしょう。それを念頭に置いて、私たちは彼のミニオン処理能力を少し吸い取り、さらなる一貫性を持たせることにしました(彼と敵の両方にとって)。
Galio
俺にゾーンを作らせるな。
Galioのultimateには、2つの大きなリスクがあります──詠唱中にcrowd-controllを受けるか、敵がMercury Treadを買うか、という。協働した妨害から生まれるチームプレイは好ましいものですが、tenacityが彼の流れを大きくかき乱してしまうのは、少し悲しいことだと思いました。修正しましたよ。
Jarvan IV
彼がクレーターを作れば、誰かが怪我をするでしょう。
Jax
JaxのEとRは後半になるにつれてより強くなります。
サプライズ - 彼は舞い戻りました。Jaxがtop laneを支配していた時代からそう長くは経っていませんが、現在の彼のレーニングでの強さは少し御しやすすぎるので、序盤~中盤を切り抜けたことについてのご褒美として、レイトゲームで彼にもう少し愛を注ぐことができると考えました。
Jayce
この変更を施す前には、Hyper Chargeを起動し、少し待つと、さらにHyper Chargeすることができたので、「League of Legendsにおける最大ダメージ」を叩きだしていました(恐らく?)。これは意図する挙動ではありませんでしたし、間抜けな話ですね。
Jinx
ルールは壊されるためにあるのだ。建物のように。でも明確ではない。明確になることなんてない。
最近のアイコン関連のアップデートで、Jinxが今使っている武器を示すアイコン表示は少し混乱していました(彼女の好みではないでしょう)。変更を行ったので、Switcherooのアイコンは常に現在使用中の銃になりましたし、Fishbone使用中はマナ消費があることを示すため、点滅する枠が追加されました。
Kalista
序盤でのRendのダメージを増やし、Sentinelのパッシブには便利な強化を行いました。低レベルのKalistaのプレイをもっと滑らかにするため、Fate's Callの繋がりを強化しました。
ベータ版Twisted Fateの再来か、それとも数多のマークスマンのひとりに過ぎないのか。皆さんが彼女をどちらと考えたのかはともかく、私たちにとっては、Kalistaが完全なポテンシャルを発揮するのに、少し愛情が必要なのは明白でした。Rendでキルを取れればマナが返ってくるというのは、レーンでのKalistaプレイヤーが破産せずに済むことになるでしょうし、ダメージも強化したので、長期化したダメージ交換でさらに攻撃を当てる価値が増すはずです。
彼女のOathwornとなった味方のプレイはとても楽になります──よちよち歩きの執念深い精霊がゴールドをたらふく食べて育つのに役立つ、ミニオンキルの機能をSentinelのパッシブに加えました。また、Fate's Callによってガッチリと肩を組んだ集団戦では、操作に対する反応が改善されているはずです。
最後に、復讐(と実にクールなイニシエート)を遂行するために魂を捧げる行為が、クリックミスによって大きすぎる代償となってしまうため、試合序盤のある時点までは、再契約ができるようにしました。残りの人生を彼女に捧げる前に、3分までなら引き返すことができます。焦らないでくださいね。
Kennen
変わった見た目のYordleに、全体的なクオリティ・オブ・ライフの強化を行いました。
彼より先に存在した多くのチャンピオンのように(Veigar、Karthus、Cho'gathが思い浮かびますね)、スキルのタイミングが一致しないことにより、Kennenは押さえつけられてしまっていました。幾度となく再コーディングが行われた末、Slicing Maelstromを調整しつつも、Electrical Surgeの問題を修正することができました。レイトゲームで単体対象にultをバーストした場合には若干の弱体化となるのは注目すべき点ですが、AoEの発生速度は強化されています。
Lucian
Lightslingerで2連撃を放つことができる時間は短くなり、低レベルではダメージも低くなりました。
短い戦闘距離(500)とその中で成功するチャンスを見出すことにより、注意深く力を限定されたキャラクター、それがLucianです。これらの変更は、その路線をさらに推し進めつつ、敵としてLucianに相対する時、対応できる余地をさらに作り出すものです。チャンスの時間について、たっぷり言及してしまいました。
Nocturne
パッチノートを概要としてコピペしますね:Nocturneはfear状態の敵に向かって移動する時、大きな移動速度増加を得るようになりました。これはNocturne以外のチャンピオンによるfearにも有効です!
4.3(2月の話です!やあVel'Koz!)に遡ってみるとーーーーーーッ、ランダムな方向に向かって移動するのではなく、fearの発生源から遠ざかるように動くというように、fearのメカニクスを全体的に変更していました。しかしNocturneは他チャンピオンとは違い、fearの新しい効果を実際に活用する方法がありませんでした。なので、それを修正することにしました。またこの変更により、Nocturneの幽霊のお友達(Shaco、Fiddlesticks、Hecarim、Lollipoppy)は、彼の素晴らしいgankに対して準備することが可能になりました。
彼が悪夢だからです。
生ける悪夢なのです。
Pantheon
Preseasonの変更から大きな恩恵を受けたひとりとして、私たちがジャングラーに期待するものにPantheonはよく一致しています。彼のgankは素晴らしく、選択可能なアイテムビルド順序からはとても良い恩恵を受けられます(WarriorのエンチャントとStalker's Bladeを見てください)。しかしながら耐久性の観点からは、Aegis Protectionはヘルスに関してフリーパスを与えてしまっており、gankの間に使用可能となっていれば、彼は他のアサシン/ファイターを凌駕するヘッド・アンド・ショルダーとなっています。彼がスキル使用にもっとマナを集中しない限り、パッシブが頻繁に発動しないよう、彼の攻撃速度を遅くすることにしました。つまり、総合的に彼にとってのジャングルはより危険になったということです。
ほんの少しですが埋め合わせとして(また彼のスキルコンボを改善するためにも)、Pantheonの攻撃アニメーションのフレームをスピードアップしました。少し混みいった話ですが、基本的に彼の攻撃終了は速くなったものの、全体的な攻撃は速くなっていません。
Rengar
ハッハッハ、やれやれだぜ。
Sejuani
Sejの基本マナは増加し、Qは最大ヘルスでスケールしなくなって、直接魔法ダメージを与えるだけになりました。WとEは時間をかけてダメージを与えることに対してさらにフォーカスし、するようにしました。
冬が来て、彼女は猪に乗っています。Sejuaniはしばらく光の当たる場所にいませんでしたが、アップデートされたジャングルの光の中で、遠くから来なければならない何体かのチャンピオンを見なおす必要があることがわかりました。Sejはアイスバケツの底からはるばるやって来ましたが、彼女は常に、他のタンクと比べて戦闘の中にいる動機がないことに苦しんでいました。スキルをぽんぽん投げるだけではなく、スキルを使った後、再度使用可能になるまでぼんやりと動きまわっていたのです。
これを改善するチャンスを得て、Sejuaniのダメージは初撃のバースト(Q)からはなくなり、FlailとPermafrostによるじ時間をかけたダメージへと移されました。このことは、長引いた戦闘において、彼女をより積極的な脅威たらしめます。凍りついた心に、暖かな微笑みが必要なこともあります。そうでなければ、祝日のための強化ですね。
どうぞ両方をお受取りください。
Shen
この素晴らしい概要をどうぞ:Shadow Dashの消費エネルギーが少なくなりました。-20です。
Shenは影の住人ですが、制御から外れてしまえば、このニンジャがどれだけクレイジーなのかを私たちは皆覚えています。そうは言うものの、Shenの大きなエネルギー消費の束縛を少し緩め、彼がすぐトップにならないようにしつつも、良い地位につけられると考えました。依然として彼の地位は評価中ですが、もう少しShenの姿を頻繁に見られるようになれば、と私たち全員が思っています。そうはならないかも?(彼はすごく良いニンジャではありません)
Shyvana
Twin Biteのクールダウンは若干短くなり、Burnoutにはモンスターに対する増加ダメージが付加されました。
最近使用人口が減ったということもあり、Shyvanaは明確なアイデンティティがないままのキャラクターでした。彼女は人間なのでしょうか? 彼女はドラゴンなのでしょうか? 彼女は使えるキャラクターなのでしょうか? 彼女は元々ジャングル向けだったというルーツから、Shyvのミニオン処理速度を上げることにしました。それにより、彼女は現在ファーム最速のひとりとなり、単なるtop lanerに安住するよりは、クールな意志決定が切り拓かれるのではないでしょうか。
Soraka
Sorakaのbase health regenとhealth regen growthは減少しましたが、Astral BlessingのパッシブのAPスケールは増加しました。
Sorakaのアップデートで修正に挑戦した問題のひとつは、彼女が後ろに下がってただヒールを撃つだけになった時、弱点が全くなかったということでした。しかしながら実際問題、Sorakaのhealth regenとmana regenのシナジーは、これらの障害を克服し、彼女の「ウザさメーター」を振り切らせ、League第一のヒーラーたらしめていたのです。2015 Preseasonのregen仕様のおかげで、彼女の基本能力値を下げることにより、この戦略の有効性を軽減することができましたが、正確に星のスナイプを決めるプレイヤーに対しては、ご褒美としてAstral Blessingのパッシブが強力になるになるようにしました。
最も素晴らしいヒーラー。
Varus
レーンで敵をいたぶるのは得意にもかかわらず、Varusの有効性というのはQのハラスと大きく結びついており、序盤~中盤のアドバンテージをもっとしっかりしたものに変換するタイミングが来れば、燃料不足になってしまっていることに気づくことが多くありました。私たちはVarusがとてもかっこいい奴だと思っているので(少し怒りっぽいと思っているかもしれませんが、彼がすることは全部イラつきます)、この変更がレイトゲームでも適切な力を振るい続けられるのに役立つかどうかを見ていこうと思います。
Warwick
こんなのが来るなんて、誰も予想していなかったんです。
Warwickの使用人口増加(とそれに続く非常識な勝率の上昇……他の多くの要因が絡むため、私たちは勝率を統計として使うのが嫌いなのですが、それはさておき)は、Preseasonのシステム、ジャングル、彼のスキル構成に潜む強力さにとって、おびただしい災厄を引き起こしました。私たちは全員、Warwickは1等(もしくは2等。あるいは5等)落ちるべきだとわかっていたので、Hunter's CallとInfinite Duressにフォーカスを当てることに決めました。
もっと厳しい処置が必要かどうかを見極めるため、Warwickを厳重に監視するつもりですが、この変更による弱体化は、実際に試合で彼と競いあうことができるには十分だという自信があります。60%。忘れないでください。もう勝率について話したくはありません(真面目な話、勝率はゲームの健全さと関連してはいますが、不健全さを引き起こす原因ではありません)。
Yasuo
Yasuoは若干速く移動するようになり、Steel Tempestのクールダウンは低ランクで短くなりました。
4.18で少しやり過ぎてしまいましたので、若干元に戻すことにしました。これらの変更により、レーンでのYasuoのgank耐性は低いままのはずですが、Steel Tempestでプレイを主導する余地は少し増したはずです。彷徨者は常に道を見失っているわけではありませんが、弱体化しすぎたというわけでもありません。それが意味するものは何か。わかりませんね。
Zac
Zacが複数のチャンピオンに当たった時、Elastic Slingshotはもっとたくさんの破片を生み出すようになり、Let's Bounceはノックバック距離が長くなりました。
「悪い子かな、いい子かな」ジャングラーリストの最後、低レベルでいくらかつらい状況を抜け出したい皆さんのために、Zacにちょっとしたエネルギー注入を行いたいと思います。イニシエーターとしてのZacのアイデンティティに沿って、Let's Bounce!のノックバック効果を強化したので、単体対象を戦闘から追い出せる能力が増したことにより、最大距離での戦闘チャンスを見つければ、Zacはもっと良いプレイができることでしょう。