告知

[公式情報リンク]

■ 公式サイト:LoL | Teamfight Tactics | レジェンド・オブ・ルーンテラ | VALORANT | ユニバース
■ 公式Twitter : LoL | TFT | LoR | VALORANT | Wildrift
■ LJL - Esports : 公式ページ | Twitter | Facebook | instagram

[パッチ・メンテナンス情報]

LoL | TFT | パッチスケジュール

[その他]

Clash 概要説明 | 名誉システム

2014年5月24日土曜日

チームによるSnowball - EUとKRを比較して


この記事はRevol (krevol)さんによる考察・分析の投稿記事となります。


有利を拡げる方法、つまりSnowballする方法には大きく分けて2つある。個人でSnowballする方法と、チームでSnowballする方法だ

SoloQにおけるSnowballは全て個人で行うが、しかしTeam戦におけるSnowballは序盤から複数人が、ともすれば5人全員で連携してSnowballしていく

この記事では後者の、チームでSnowballする方法に焦点を当ててEUとKRを比較する

5月21日にEU LCSのSummer Seasonが開幕した
16試合行われた中、そのうち試合時間が30分未満のものは2試合、40分未満のものは5試合、残りの9試合は40分以上だった
過半数の試合が40分を越える長い試合になっている

OGNの最近の14試合(SSO vs CJB、CJB vs NJWS、SSB vs SSO)では、30分未満の試合は4試合、40分未満のものは7試合、残りの3試合が40分以上だった
30分以上40分未満で終わる試合が最も多く、40分以上を越える長い試合は30分未満で終わる試合に比べて1試合少ない

なぜEUは40分以上の試合が多く、一方のKRは少ないのだろうか

■ 「Snowball」する方法


前記したとおり、個人でSnowballする方法とチームでSnowballする方法の2つがある

前者は以下の2つだ
  • Lane戦で対面の敵を殺す
  • Lane戦で対面の敵にCS差をつける
どちらもLaningにおいて対面の敵と間に差を作っていく方法だ

後者は以下の3つだ
  • TowerやDragon、BuffといったObjectを確保する
  • 少数戦、もしくは集団戦をしかける
  • 敵のJungleから中立Creepを奪う

前者と比べて、有利を作る人数が多いのがわかると思う

最後の中立Creepを奪うことがなぜチームでSnowballする方法に含まれるのか補足しておく
序盤から中盤にかけて、Junglerの存在はチームに大きな影響を与える
中立Creepを奪うということは、敵のJunglerにその中立Creepの分のGoldとExpを与えず、自らが確保することを意味する
つまり中立Creepそのものの価値の二倍の効果をもつことになる
そしてそれは敵のJunglerの影響力を低下させることになるから、チームにとって有利を作ることと同じと言えるわけだ

このSnowballする方法、普通は試合が進むにつれて後者のほうが多くなっていくわけだが、しかし重要なのはどのタイミングで後者に比重がおかれていくようになるかである
EUとKRを比べた場合、やはりKRのほうがかなり早い段階で後者に比重をおいている
最も早い場合は(Lane Swapは除く)、7分過ぎの2回目のBuffが沸くタイミングだ
この時までに少しでも有利が出来ていた場合、その有利を作っているメンバーで敵のBuffに侵入し、Buffを奪いつつ少数戦を起こして有利を拡げていく

しかしEUは15分から20分あたりまで前者に比重が置かれていることが多い
つまりKillやCS差による有利をつくっていく方法だ
それらはリスクは低いが、Snowballする速度は後者に比べて格段に遅い
この比重の移り変わりのタイミングの違いがEUとKRの違いと言っても良いだろう
KRが展開が早くなおかつ試合時間が短いのは、そしてEUが展開が遅くなおかつ試合時間が長いのは、これが原因だ

さて、いくつか実例をみていこう

■ OGN Playoff SKT K vs SSO Game 4


この試合においてSSOは実にKRらしい展開をみせてくれた



7分と言うかなり早い段階でのDragonで、しかもSKTはWardによって把握しているにもかかわらず邪魔しに行くことができない


その要因は、MidとADCが共にLv差ができていることだ
詳細は下記の記事を参考にして欲しい
れぼるblog: 「LoL観戦記: Samsung Galaxy Ozone vs SKT T1 K」



SSOはその有利を拡げるためにDragonを狩り、そのLv差をGlobal Goldに換算することに成功した
そしてそのあと、SKT側の赤Buffに侵入する





そこにTopからMundoがTPで参加し、赤Buffを奪いつつ敵のJunglerを殺すことに成功する

Dragonを確保する前は0.3k差、Dragonを確保した時点で0.9k差、そして赤BuffへのInvade1.7k差に拡げた

これが典型的なKRの素早い展開の一例だ

■ EU LCS W1D1 Copenhagen Wolves vs Alliance


一方のEUの実例を確認してみる
EU LCS W1D1に行われたCW vs ALLの試合だ
この試合においてCWは数々のSnowballするチャンスを逸している
そしてその中の一つを取り上げる

そのチャンスがいかに明らかなものだったかを理解してもらうために、丁寧に試合を追いかけていこうと思う

まずはお互いのLv1の動きはこのようなものだった



Mid LaneのTop側にあるWardはCW側がStealth Wardであり、ALL側はTrinket Wardだ
このStealth WardによりCW側はALLのJunglerがどこのBuffから始めたか確認することができた



Stealth WardにLee Sinが映ったことにより、CWは2回目の敵の赤Buffが沸く時間を把握することが可能になった



7分前後の赤Buffが沸く時間帯だ
ここまでの展開でCWはLane SwapによりBotのTowerを2本、そしてDragonを確保している
一方のALLはTopのTowerを1本確保したのみであり、CWとALLの間にはTower1つ分とDragon1つ分の差ができている
そしてCWはこのタイミングでTop側にDuoとJunglerが寄っており、LuluもTPを残していた
明らかに赤Buffにプレッシャーをかけるチャンスである
しかしLuluはBotにTPを使い、DuoとMidは赤Buffに寄らず、JunglerのYorickが赤BuffにWardを刺しにいくだけであった



その後もCWは有利を得ているにも関わらずObject周辺で集団戦をしかけることなく試合を進めていき、ALLに逆転の機会を与えてしまう

これがEUの典型的な試合の進め方だ
彼らはその有利をリスクを犯して拡げるのではなく、CS差や個別のKillによって拡げていく
そして15分から20分ごろまでそれを続け、集団戦をしかけていくのだ

■ 結論


序盤における有利は、実はかなりわかりにくい
「Lvが1上回っている」「装備が1つ進んでいる」「視界を確保できている」等の数々の小さな要素が複雑に絡み合っているからだ
これらをチーム内で収集し、整理し、活かしていかなければならない
KRはそれを素早く的確に行い「最もLoLが強い地域」に成長していったのではないだろうか
他の地域がKRに追いつくには個人の技術(Mechanics)だけでなく、この情報収集・判断力も磨いていかなければならないのかもしれない


何か質問や疑問、または試合の分析などのリクエスト等がありましたら、ここにコメントを残すか、もしくはツイッターのRevol (krevol)までリプライをお願いします。

参考
れぼるblog: 「LoL観戦記: Samsung Galaxy Ozone vs SKT T1 K」


投稿者
Revol (krevol)

0 件のコメント:

コメントを投稿