8月27日実装予定の新カード「ジェム」と「ピックス、おねがい!」はバーストスペルですが、使用タイミングに「戦闘中、あるいは他のスペルに対抗して詠唱することはできない」という制限がついています。この使用タイミング制限について、「レジェンド・オブ・ルーンテラ」のコンテントデザインリードを務めるShawn Main氏のツイートの訳です。
※文中で使われている用語は今後のリリースで変更される可能性があります
レジェンド・オブ・ルーンテラ公式Twitterより |
(以下、このツイートスレッドの訳)I've seen some (understandable) confusion why gems (and Help, Pix!) would be burst then have text that restricts them in... un-burst-like ways. Happy to explain how we got there. Happy also to hear feedback (particularly after you've played with them). 🧵
— Shawn Main (@shawnmain) August 14, 2020
その1【機能面】
ジェムについては、惜しみなく手札から使えるちょっとしたバフカードを作りたかったのです。多くのデッキで大きなモジュール性機能を留めつつも、テーマ的にもメカニクス的にもタリックと良い関連を作れました。
ですが、バーストスペルは相手に回すとひどい体験になることがわかっていました。バーストは使用履歴記憶が難しく、あらゆるブロックと、あらゆるブロックへの攻撃前の使用を考慮せねばならない、チェスのようなボード状況を相手に強要してしまいます。
バーストに対するプレイ法を間違えることもあります。バーストの脅威が自分のユニットを実際に強化するよりも大きいからです。1マナとジェム1枚が手元にあれば、相手は常にこちらのユニットにバフがかかる前提でプレイします。これはよくありません。ブラフは実際に自分の手札を使うよりも楽しくないものです。
これを軽減するために、いくつかの方法を試しました。ジェムの+1|+1を永続ではなくラウンド終了時までにしたり(満足感は遅れるが使用履歴面は改善)、+1|+0と1ヒールにしたり(瞬間的な性能に欠ける)。タイミング制限も考えましたが、テキストがごちゃごちゃするという欠点がありました。
スロウスペルにすることも考えましたが、満足感がなくなってしまいます(貴石の賢者がいるのに「ジェム」の使用解決時にパスが3回必要なのを想像してください)。さらに、こんなに小さな効果なのに、相手に優先権を渡すことになると、旨味がありません。
「ピックス、おねがい!」も同様でした。最初は単なるバーストスペルだったのですが、このような強力な効果は相手にすればひどいものです。一度はスロウスペルにしましたが、すると攻撃前に使わない人が出てきました。しばらく考えて、妥協する必要がありそうだということになりました。
デザインの最終段階では、プレイテストチームがセットのカードを大いにテストし「ジェムの使用履歴記憶はつまらなくて、何かできる気がしない」と報告してきました。なのでごちゃごちゃのテキストにはなりますが、『バーストだけどスロウっぽい使用タイミング』を試してみることにしました。
すると、こうしたカードは大いに改善され、使われるようになりました。攻撃前のワンアクションでジェム(やピックス)を使えると、使うのが楽しくなったのです(さらにターゴンのバフに基準を合わせてパワーレベルを引き下げることで、回復ボーナスもつけられました)。
その2【テンプレート】
この話をすると、「じゃあその特殊な使用タイミングを、新用語やキーワードにすればよかったのでは?」と聞かれます。何人かと相談しましたが、セットデザインリードとしては、これに反対しました。
新しいスペル使用タイミングが使われるのはたった2枚のカードであり、作業は増えますし、プレイヤーに新用語を教える必要も生じます(テキスト・アイコン・ビジュアルの全てで)。プレイヤーが理解しなければ事態は悪化します。しばしば非表示にする必要のあるアイコンなら、なおさらです。
カードテキストがごちゃごちゃするのはわかっていましたが、これらのカードが機能し、少なくともそのテキストのおかげで、制限がわかりやすく、使いたくなるになっている点については、満足しています。
将来的にこの使用タイミングのカードが増えて、プレイヤーがこの仕様を把握していけば、新しいスペルの使用タイミング(もしくはキーワード)としての採用を検討しますが、今のところはこれが最善だと思っています。
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