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2021年12月1日水曜日

ルインドキング開発によるAMA(質疑応答)


日本時間11月24日、redditにてルインドキング開発チームによるAMA(Ask Me Anithing:なんでもご質問どうぞ)が行われました。

注意:ルインドキングの重大なネタバレを含んでいる可能性があります


元スレッド


回答するルインドキング開発メンバー


Riot Forge
Rowan Parker - Creative Director
Gina Tavarozzo - Community Manager
Laura Michet - Senior Narrative Editor


Airship(開発会社)
Joe Madureira - CEO & Creative Director
Ryan Stefanelli - President
Steve Madureira - Design Director
Andres Ortiz Suarez - Lead Programmer
Brooke Griffith - Associate Lead Programmer
Ron LaJoie - Lead Producer

Riot Forge側の回答


Q. ヨリックとカリスタはどこに?

A. ルインドキングに「忘れられている」チャンピオンはいません。逆に、私たちはできる限り多くのチャンピオンを出そうとしていました。しかしながら、ゲーム開発の現実として全てを成し遂げることはできません。どこかで範囲の決定、時間、開発速度、その他たくさんの事象が収束し私たちはそれぞれに線引きを強いられることになります。

「チャンピオンX」を「チャンピオンY」の代わりに選択するというケースでは、その人物がどんな役割を持っているかで考慮すべきことが多く存在します。JoeおよびAirshipのチームはRPGでの役割とゲームプレイ上の個性(DPS、ヒーラー、タンク)、性格のバランス、ビルジウォーターの現地人と外部からの来訪者、男性女性のバランス、シルエットサイズ、外見の多様性についてを検討して、最終的に登場人物を揃えました!

例えば:ブラウムはパイクとヤスオに対する大きなカウンターウェイトであり、またそれだけでなくゲームプレイで求められるタンク役を勤めており、個性ある巨体のシルエットを持ち、現地の人間ではないためプレイヤーがブラウムを通じて初めてのビルジウォーターを探索できるのです。

パッと考えて選ばれて然るべきはずのあなたのお気に入りチャンピオンがそこにいないことが辛く感じられるのはわかっていますが、私たちはたくさんのチャンピオンから浅く表面的に読み飛ばしたりなんでもかんでも詰め込んだ「キッチンシンクアプローチ(訳注:台所の流し台以外の全てのものを指す。つまりどんなものでも想像できてしまいごちゃごちゃと詰め込まれている様子)」よりも、プレイヤーが数人のチャンピオンから濃密な探索をするほうが良いと判断しました。 - Rowan(原文



Q. ゲームの結末と光の番人イベントのビルジウォーターとで納得いかないところがあるのですが、そこが説明されることはありますか?

A. 現在のところ大きなギャップが存在しているのは間違いありません。いつかその空白を埋めることがあるかもしれませんが、今は不明のままです。 - Rowan(原文



Q. 今後LoLで行われていた光の番人イベントにまで手を広げることはありますか?

A. Riot Forgeチームは直接的に光の番人イベントに関わっていなかったため、そのチームの計画がどうなのかは本当にコメントすることができません。現在Riot Forgeに光の番人に関する計画はありません。 - Riot Forge(原文



Q. ヴィエゴの「記憶」について教えてもらえるでしょうか。ダンジョン後半での会話から、これらはヴィエゴの恐怖と怒りであって実際の記憶ではないとか、黒き霧に穢されているとか考えている人もいます。これらは彼が実際に経験した記憶なのか、それとも黒き霧に穢されただけなのでしょうか?

A. 良い質問です!ヴィエゴとイゾルデが対立した時期の実際の記憶であって、穢されたものではありません。ですが彼の恐怖の記憶であって、思い出したり理解したりしたくないと感じていたものです。彼自身がその記憶を隠していたのはそのためです。

ヴィエゴは複雑な人物です。彼は1人の相手を心から愛し、統治中は多くの民から愛されましたが、彼の愛の名のもとに多くの明らかな悪事もなされました(ブレスドアイルに攻め込む、世界を邪悪な霧で覆おうとする、そうすべきではない妻を蘇らせようとするなど)。

心から愛した相手に愛されて何でもしてもらえると想像するのは、いつだって楽しいことです。でも、やり過ぎとはどのくらいなのでしょうか? 彼がイゾルデの喪失に近づけば近づくほど、ヴィエゴの執着心は増し、彼女との関係を手放すまいと躍起になっていきます。彼女を失うリスクではなく、彼個人は民衆を殺すことを選び、戦争を始め、最終的には数百万の民を呪いに突き落とすことになりました。

恋愛において、ヴィエゴが完璧主義者だったということもわかります。イゾルデと対立した時期の記憶が彼を苛むので、彼はそれを投げ捨てました。恋愛中というのは、過ちを犯した時期や後悔や羞恥の瞬間を思い出して学びを得ることです。たとえばアーリは、自分が力の制御に失敗した時の記憶を留めています。完璧な愛などありません ― つらく悲しいことが起こった時、いたわりや優しさ、尊敬をもって行動することを学ぶのが愛なのです。イゾルデが倒れ伏した時、ヴィエゴはそうすることができませんでした。

そして最後には、彼の執着心と完璧を目指す愛が危険なものとなりました。時として、誰かを傷つけてしまうだけの人間関係をなんとかしたい場合にはそのままにしておいたほうがよいこともあります。妻がひどい毒で傷つき徐々に死に向かっているのなら、彼女を救うために罪のない国家相手に戦争を仕掛けるのではなく、安らぎの中で彼女を看取るのがよかったでしょう。

「ルインドキング」では、喪失を経験した人物が多く登場します ― ロマンティックな関係の末に愛する人を失う、愛する大切な家族の一員を失うなどです。喪失との向き合い方は人それぞれです。ガングプランク、イラオイ、アーリ、ヤスオは、喪失と完璧な向き合い方ができているわけではありませんが、このような経験や悲しみ、人とのつながりの終わりに対する向き合い方としてさまざまな例を見せてくれます。ヴィエゴは込み入った人物ですが、こうした喪失についてはまだまだ学ぶことが多くあります。

もしヴィエゴとイゾルデの関係がもっと良いものであったなら、成熟する時間があったならといった想像をしたり二次創作をしたりするのが間違っているとは考えません。ルーンテラの世界の多くの人々も、ヴィエゴが邪悪な道に堕ちていくのを望まないと私は思いますよ。-Laura(原文



Q. 日誌は公式設定ですか? それともチームが楽しみのために付け加えただけの断片ですか?

A. 物語と同様に、日誌も全て事実です!LoLの既存ストーリーと今後のストーリーを精確に紡ぐため、多くのライターやナラティブの人員たちと協力しました。みなさんが全部見つけて楽しんでくれますように! - Rowan(原文



Q. このゲームは100%公式設定ですか? もしそうなのなら、エンディング後にヴィエゴはどうやってアミュレットを抜けだしたのでしょうか。
別のストーリー(できれば100%公式設定の)を、このゲームのDLCとして追加するとか、さらに改善した次の作品のリリースとかを期待してもいいですか?

A. 「公式設定」という言葉は、その時々でころころと意味を変えるものです。多くの人々にとって、意味が違うことがあります。この質問は「そうです」もしくは「違います」という単純な二択に思えますが、残念ながらそうではありません。私が聞くこととしては、プレイヤーが気にしているのは「この物語に感情移入できる?」とか「この話は実際に起こったことなの?」といった内容です。

「ルインドキングの物語は実際に起こったことなの?」と聞かれれば、答えは簡単で「イエス!」です。ルインドキングの物語が時系列上でどこに位置するのか気になる方向けに、簡単な図も作りました!


Riot ForgeはAirshipと緊密に連携して開発を行い、チャンピオンの設定の過去と現在を慎重に繋ぎ合わせるべく大量の調査と執筆を行いました。私たちは「燃え盛る波濤」、「黒い霧、運命の女神」、チャンピオンバイオを参照して、日誌と設定をゲームで探索できる世界にちりばめました。ゲーム内で読める日誌の数は100以上あります!

日誌はそれぞれがルーンテラの世界に色彩と深みを付け加えるためにあります。チャンピオンたちを公平に取り扱い、彼らの熱心なファンが納得できるような方法で、驚きも盛り込みつつ喜ばしい前進をさせる試みとして行われています。<3

とはいえ、全てのRiot ForgeタイトルがLoLの物語設定に影響を与えるものになるわけではありません。単に楽しいだけのビデオゲームも作るでしょう! 「ヘクステックメイヘム」はその好例です。ジグスが暴れまわった挙句、ピルトーヴァーの半分を「本当に」吹き飛ばしてしまうと私たちが考えるでしょうか? そうではないですよね(たぶん)。でも、ジグスとハイマーの関係をもっと見せるためであって、2人のじゃれ合いはそれぞれの性格に沿っていますよね? もちろんです。このようなゲームはチャンピオンたちを表現する小話であって、軽い気持ちで楽しめるものになっています。

制作するゲームは題材とゲームを無理矢理合わせるのではなく、常にジャンルとゲームプレイが合致するものを作っていくつもりです。 - Rowan(原文



Q. この物語は精霊の花祭りイベントの後に起こったものですよね? ヤスオがまだ過去の記憶に苛まれているのはどうしてですか?
また、これがヴィエゴの結末なのですか? ルインドキングの中でヴィエゴの過去の核心が明らかになりました。簡単なことではないとわかってはいますが、ヴィエゴにまだ語られる物語があればとてもうれしいです。

A. 精霊の花祭りイベントは、このゲームより前に起こった話です。ヤスオにとっては全ての解決になりませんでしたが―彼の後悔はまだ残っていて、このゲームではその一部に向き合います。

ヴィエゴはとても複雑な人物だと私たちは考えていて、このゲームでは彼の人生の悲劇的な側面をたくさん見てもらいたいと考えました。彼が成したことには善も悪もたくさんあって、とても複雑で興味深い人物です。「リーグ・オブ・レジェンド ストーリー」シリーズに彼を登場させてみようと思ったのはそれが理由です。ゲーム内で語られる彼の記憶は、イゾルデと対立した時期の記憶です。彼の愛し方は完璧主義だったので、彼はその記憶を恐れて、恋愛関係の悪い思い出と向き合うことができず、自分自身からも隠していました。個人的には、2人の関係が終わった時、ヴィエゴはたくさんの過ちを犯しましたし(罪のない人々を戦争で大量に殺すなど)……妻を失うことを恐れるあまり、彼女の願いを無視してしまいました。たくさんの人々を傷つけた彼には、良きパートナーとなるために学ぶことがまだまだ多くあります。こうしたことを彼が学べるのがいつになるのかは、まだわかりません。-Laura(原文



Q. 敗けたあとのスレッシュは何してるんです?

A. スレッシュは次なる悪巧みのために力を蓄えています! スレッシュは常に魂をかき集めていて、大変忙しいのです。たまには休憩しないといけませんね。 - Laura(原文



Q. ナーガはナーガケイボロスと関連ありますか?

A. そんなことはないと思いますよ。ナーガは名前に同じ要素を持っていますが、私たちは現在のところそのような描写はしていません。 - Laura(原文



Q. ナーガの起源はなんなんですか?

A. まだわかりません! サーペントの母であることだけが判明しています。ナーガは海の全てを理解しています。私たちにとってそれはニョロニョロしたやつであり、皆さんがそれを打ち負かしたことが誇らしい! それだけです。 - Laura(原文



Q.
 ゲームはとても楽しかったのですが、開発状況がほとんど共有されない一年ほどの日々はあまり楽しいものではありませんでした。ファンとのコミュニケーションを少なくし開発状況をあまり明らかにしなかったのは戦略的に意識したものだったのですか?

A. ファンの皆さんがどれだけ情熱を注いでいるか知っていましたし、ファンと交流するときには新情報をしっかりとお出しできるようにしたかったのです。Arcaneの公開と同時にNintendoとパートナーシップを結んだことをファンに紹介するというRiot Forgeにしかできないサプライズを実行する最高の機会でした。 - Riot Forge(原文



Q.
 「もう1つのユニバース」をForgeのプロジェクトにすることは可能ですか? オデッセイやスターガーディアンのユニバースなどです。

A. 確実にあり得ます、もう1つのユニバースでパートナーと仕事をすることに強い興味を持っています! - Riot Forge(原文



Q. 現在のデジタル販売だけでなく物理的なゲームソフトとして発売する予定はありますか?

A. 現在はその予定はありません、ですが変更があればお伝えします - Riot Forge.(原文



Q.
 物理媒体のみあるいはデジタルのみでアートブックを発売する予定はありますか? 

A. Riot Forgeでは今のところ物理媒体とデジタルでアートブックを分けて発売する予定はありません。 - Riot Forge(原文



Airship側(開発会社)の回答


Q. ルインドキング開発初期のメインとなる登場チャンピオンにはどのような選択肢がありましたか?

A. ジンクスとヴァイは私たちが最初に登場を検討したチャンピオンだったのですが、彼女たちのエージェントにNetflixの番組に出るのに忙しすぎるからダメと断られてしまいました。(原文



Q. DLCやなにかでもっと多くのチャンピオンが参戦することは期待できますか?

A. 私たちは現在は次世代ゲーム機向けに動いていまして、それから何ができるかを検討します。 - Airship(原文



Q.
 ルインドキングはいつから開発が始まったんですか?

A. ルインドキングの開発はほぼ3年前に始まりました! - Airship(原文



Q. 技術的な質問なんですが、開発に使ったツールやソフトウェアはなんですか?

A.  Unity、3D Studio Max、Photoshop、Excel、Z-Brush、それとたくさんの自社製のツール - Airship Syndicate(原文



Q.
 クリア後のNew Game+(周回システム)はないんですか?

A. 最初はNew Game+を計画していたんですが、残念ながら実現しませんでした。そのうちパッチで追加できたらしたいと思っています。- Airship(原文



Q. クリア後の周回システムやDLCなどの発売後の追加要素はありますか?

A. 現在は次世代ゲーム機への対応に注力しています。その後で検討します。 - Airship(原文



Q.
 スキンはセーブデータ間で引き継がれないんですか? それとも新データを作らなきゃダメ?

A. DLCスキンは常に使用可能ですが、ブラックマーク(ゲーム内通貨)で購入したスキンは引き継がれません。(原文



Q. COVID-19下での仕事は大変でしたか?
どのチャンピオンが制作してて一番楽しかったですか?

A. パンデミック下でプロセスを続けることは間違いなく挑戦的なものでしたが、我々Airshipのチームはやり遂げました!
イラオイをLoLからターン制戦闘システムに変換するのが一番面白かったですね。触手で敵をぶん殴ることに飽きることはありませんでした。 - Steve(原文



Q. Riot Forgeは開発している会社にどれくらい裁量を許していましたか? AirshipはこれからもLoLの世界のゲームを作っていきますか?

A. キャラクターとストーリーの全てにおいてAirshipとForgeの完全な協力体制でした。私たちAirshipはその世界のクールな場所へ自由に行くことができましたが、決して「好き勝手」したいとは思っていませんでした。ストーリーが世界観に合致していることをRiotと確認する作業はとても楽しかったです!
AirshipとForgeのさらなるゲームについては、将来を見据えています! - Ryan(原文



Q. なぜパイクのフックは他のダンジョンスキルよりもちょっとダメージが高いのですか?
なぜパズルを解くスキルと、ダメージだけのスキルがあるのですか?


A. パイクのダンジョンスキルは追加効果がないのでダメージが高くなっています。ダンジョンスキルにはそれぞれ利点があるようにバランスがとられています。 - Steve

スキルの種類については、使い方によってダンジョンスキルを面白いものであり続けるように幅を持たせたかったのです。- Airship(原文



Q. タイムアタック走者がバグを活用することをどう思いますか?

A. 私たちは様々なバグを修正するために大変苦労していますが、正直に言いますと、スピードラン走者が見つけたクレイジーなあれこれには笑わせられています。ターン制RPGでは少ない傾向にありますが、スピードランで使われる未知の挙動を見つけるために長時間プレイしてもらえることはうれしいことです。 - Ryan(原文



Q. Joe、あなたはこのゲームのためにどれだけコンセプトアートを描きましたか?
(訳注:AirshipのCEOであるJoe Madureira氏はアメコミ作家としても有名)

A. 私はプレイヤーキャラクターとガングプランクだけコンセプトを出しました。ヴィエゴは最終的には私とBaldi(訳注:フリーランスのコンセプトデザイナー Twitter)の協力によるものです。他の箇所は私たちの素晴らしいコンセプトチームにより制作されました。- Joe(原文



Q. 「偽りの女神、ザタル」は倒された後も生きていますか?

A. 「ザタル」はルインドキングのために新たに創られました(LoLのロアを起源としていません)。そして実際に、死にました。皆さんは彼女を滅ぼしたのです! - Airship(原文



Q. 光の番人イベントをルインドキングの中で再現することは考えていますか?

A. そうすることは考えていません。私たちはルインドキング制作を終わらせたばかりです!(原文



Q. どのようにしてAirshipとRiot Forgeは出会ったのですか? Riot側がAirshipのゲームに惚れ込んだ? それともAirship側がLoLのターン制RPGの仕事を掘り出した?

A. Riotがバトル・チェイサーズ(訳注:Airshipが開発したターン制RPG)をプレイして楽しんでくれて、それがAirshipがLoLの世界を広げるRPGを作るに足りていたということです。私たちAirshipはとても興奮してこのチャンスに飛びつきました。 - Joe & Ryan(原文



Q. ゲームプレイに関してRiot側からの注文はありましたか? それともバトルチェイサーズの開発実績から自由にすることができましたか?

A. 意図していたのはLoLのキャラクターと設定を使用してバトルチェイサーズの精神的な後継作を作ることでした。この目標を達成するために多くの自由とRiot Forgeとの協力が用意されました。究極的には、IPを尊重しファンの期待に応えようとしていました! - Airship(原文



Q. 次世代機へのアップデートはどうなってますか? 

A. PS4バージョンのルインドキングはPS5バージョンに無料アップデートできるようになっています。これは後日利用可能になります。
XboxバージョンにはSmart Deliveryが適用されており、Xbox One および Xbox Series X | S バージョンのどちらでもアクセス可能になります。こちらも後日利用可能になります。(原文


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