要点
- 処罰についての予測をわかりやすくするため、小さな違反についてのLCS Penalty Indexを公開します。
- 世界規模の一貫性と処罰の予測性を作るため、地域リーグのオフィシャルは全世界リーグでの大きな違反に対して処罰を予測可能にするため、Global Penalty Indexを共同で公開します。
- このGlobal Panalty Indexは共同で作られ、全地域リーグの同意を得ており、Riot公認リーグのプロ・セミプロリーグ全てに適用されます。
- 以下にそれぞれのindexと実際の運用方法について記したリンクを挙げておきます。
別の投稿では、LCSおよび全世界での処罰変更についての議論をしています──LCS Penalty IndexおよびGlobal Penalty Indexesも含まれています。2つのindexの運用詳細については、こちらの投稿を読み進めてください。
LCS Penalty Index
これはGlobal Penalty Index (GPI) よりも厳格性の劣る違反について、日々アップデートされます。これはEU LCSおよびNA LCSにのみ適用されるPenalty indexとなります。各地域はそれぞれのPenalty indexを持つこととなる予定です。
将来的には、LolesportsのNA LCSおよびEU LCS紹介のページで、LPIも読めるようになります。
Global Penalty Index
Global Penalty Indexは大きな違反のリストであり、3競技月間以上の参加資格停止となる違反と、全世界のプロ・セミプロリーグで適用される関連処罰を掲載しています。GPIの目的として、セミプロリーグとはプロリーグへの出場権を得るリーグ(NA/EUにおけるChallenger Seriesのような)、もしくはセミプロリーグへの出場権を得るための選抜大会(NACS選抜大会など)とします。GPIの処罰範囲は全ての地域リーグにより相互同意されているため、地域別の説明の結果として少々の違いはありますが、同様の違反は全競技地域で一貫した扱いを受けます。参加資格停止も全世界で同等に扱われます──ある地域で参加資格停止を受けた場合、全地域での参加資格停止となります。
In the future, you will be able to find the GPI on the Global Rules section of Lolesports.
将来的には、LolesportsのGlobal Rules sectionでGPIも読めるようになります。
用語説明
処罰の意図を詳しく説明する前に、Indexで使われている用語をいくつか解説します。以下は違反行為のひとつであるELOブーストを例にしたもので、これを例にして用語を見ていきましょう。
- 違反内容:ELOブースト
- 詳細:個人的な報酬(好意・金銭・物質的サービス等)と引き換えに、別プレイヤーのアカウントのRanked Gameレーティングを上げるため、そのアカウントを操作した
- 典型的かつ最短参加資格停止期間:3競技月間
- 最長参加資格停止期間:20競技月間
- 時効期間:12ヶ月
典型的かつ最短参加資格停止期間
その違反に定められた「典型的な」ケースは、この項目に記述された処罰を受けます。最もよく見られる件については最低限の処罰を定めており、それが典型的な違反の「標準的な」実例となります。これが典型的な違反と最低限の処罰が同等である理由です──ある違反のよくあるケースは、他に付け加えるべき状況がなければ最低限の処罰が適用されます。たとえば、よくあるプロ選手によるELOブーストは1~数個のアカウントをとなっており、これは例に挙げたケースに当てはまります。1個のアカウントのELOブーストを行ったようなよく見られるケースは、3競技月間の参加資格停止となります。
競技月間
最長参加資格停止期間
程度がひどく、類似違反の中で初めて見られるような違反には、最大限の処罰が下されます。そのような行為は二度としてほしくありません。たとえば、片手で数えられる程度の数のbotに操縦させたアカウントを販売した選手は、典型的かつ最低限の5競技月間の参加資格停止で済むでしょうが、そういったアカウントを販売するサイトを大々的に運営した選手は、最大処罰である10競技月間の参加資格停止になるでしょう。
時効期間
時効期間とは、1つの違反によって処罰されうる期間の長さを示しています。時効期間は違反が企てられた時から数え、定められた制限期間の終了日時をもって終了とします。たとえば、ある2015年6月15日に企てられたある違反の時効期間が1年間だとすれば、2016年6月16日になる前に報告・暴露・調査開始が行われなければ処罰対象とはなりません。ある違反が同様の連続した違反の一部であれば(数週間の間ずっと悪質なゲーム内態度を取っていたなど)、時効期間は最後の違反の日付から始まり、全ての違反が処罰対象となります。
違反の期間は、その違反に関連する行動を取った全ての期間を指します。たとえば、ある者が2015年6月15日にELOブーストを行い、同年6月20日まで報酬を受け取れなかったとしたら、時効期間は2015年6月20日から始まり、最初の罪状であるELOブーストに対して適用されます。
Global Penalty Indexをどのように作ったのか
それぞれの処罰はどのように決定されるのか?
GPIに挙げられている処罰は、以下の要素の組み合わせにより決定されます。- 影響:リーグ・チーム・選手たちにとっての有害度。
- 抑止力:競技生態系においては他の違反よりも評価の低い違反行為が存在しますが、それでもLeague of Legendsの生態系にとって十分有害であり、防止することが必要です──たとえばELOブースト。処罰を明確にすることにより、小さな違反であってもリーグに有害だと考えられるのであれば、選手やチームによる違反を防止できるものとしてGPIは作られています。
よくある質問
「罪状の悪化」「情状酌量の余地あり」状況とはどのようなもので、それが特定の事例については最短/最長参加資格停止期間に影響する可能性があるのはなぜなのか?
情状酌量の余地がある状況の例としては、選手が自発的に犯した罪をリーグ公式まで届け出たり、違反が起ころうとした時に選手が脅迫や監禁を受けたりといった場合が挙げられます。
罪状が悪化する状況としては、大きな違反を繰り返している場合(ELOブーストで一度処罰されたのにまた行うなど)です。罪状が悪化する、もしくは情状酌量の余地があるケースは極めてまれなため、基本的には慎重な判断が必要とされる「ルールの例外」となります。これらの状況は、複雑なケースにおいてリーグ公式が一般常識と柔軟性に即した判断を行うためのものです。
最長参加資格停止期間が無期限に設定されているものがあるのはなぜなのか?
一部分類の違反には、広範囲に渡る厳格さが求められ、大きな影響もあります。チートは常に深刻なもので、プレイを放棄した試合が1試合あったとしても、10競技月間の参加資格停止処分となります。しかしながら、あらかじめ計画された関係二者間による八百長試合のケースのいくつかは、非常に大きな影響があるでしょうし、無期限参加資格停止となる正当な理由となるでしょう。
八百長を企んだ場合、実際に八百長を実行したのと同じ扱いになるのはなぜなのか?
League of Legendsの試合は本質的に複雑なため、実際に八百長が行われたのか、誰かのパフォーマンスが悪かっただけなのか、確証を得るのは難しいという状況が多いのです。結果として、できなかっただけという区別をするのではなく、八百長試合を試みる確かな計画があったという動かない証拠があれば、実際にそれが行われたかどうかにかかわらず、有罪とします。
不正交渉・引き抜きに発展した場合、誰が「勧誘員」になるのか? 他にこの違反が適用される者はいるのか?
これにはスポンサー、オーナー、マネージャー、もしくはチームで仕事を受け持っている人間(非公式であっても)が該当します。選手も含まれますが、他選手と不正交渉を行った場合は処罰は軽くなります。これは、オーナー・マネージャー・関係者はロースター変更の権限を持ちチームの運営を行っているのに対して、ロースターやチーム運営については選手はそういった関係者たちと同じ役割や責任を果たしているわけではないからです。この処罰に関しては、Global Rules section of Lolesportsを参照してください。
終わりに
LCS Global Penalty Indexは、毎シーズン初頭に見直され、その時々の世界規模・地域ごとの生態系を反映して適切な形に修正されます。この制定をもって、処罰プロセスにさらなるわかりやすさと透明性を加えられることを願ってやみません。