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2015年1月3日土曜日

OGNを参考に4.21におけるMetaを読み解く


LJLの解説者、Revol (krevol)氏による寄稿記事となります。

Patch4.21で行われたOGN Preseason ShowmatchのWeek3の試合を参考に今後のMetaの変化を読み解いていこうと思う。

しかしその前にPatch4.21で変更されたものの中で影響が大きかったものを確認しておきたい。

DragonのNerf


最も影響が大きい変更はDragonに関するものだろう。

Dragonから得られるBuffがNerfされた。

・1スタックが8% Attack DamageおよびAbility Powerから6% Attack DamageおよびAbility Powerに変更

・2スタックがタレットへのダメージが15%増加に変更(4スタックと入れ替え)

・4スタックがモンスターとミニオンへのダメージが15%増加に変更(2スタックと入れ替え(


また以前は特定の動きをすることでDragonからのダメージを無効化できたが(参考動画: https://www.youtube.com/watch?v=9KDsoVj0mkw )、4.21では無効化できなくなった。

これによりDragonを狩ることに大きなリスクを抱えることになった。

一連の変更により、序盤から中盤にかけてDragonというObjectiveの価値が低下し、JunglerがTopをGankする機会が増えたと言えるだろう。


Champion / ItemのNerf

Lucian

 ・Lightslinger(Passive): 2発目のダメージが1発目の50%から30/40/50%(Level 1, 7, 11)へ減少
 ・効果の有効時間が6秒から3秒へ減少


Warwick

 ・Hunter’s Call(W): 効果時間が10秒から6秒へ減少
 ・Infinite Duress(R): ダメージが250/335/420から150/250/350へ減少


Ranger’s Trailblazer

 ・Smiteのクールダウン15秒減少が削除


Skirmisher’s Sabre

 ・Smiteを使用した対象への通常攻撃での追加ダメージが17-51(based on level) true damage on hitから60-162(based on level) true damage over 3 sedondsへ変更
 ・Challenging SmiteのTrue Damageにより、Guardian Angel、TryndamereのUndying Rage、ZileanのChronoshiftのような蘇生もしくは死亡回避スキルをスルーしてキルしていた不具合を修正


Devourer(enchantment)

 ・Magic damage on hitが40から25に変更


LucianはこのNerfにより全くPickされなくなってしまった。
Week1/2であれば24試合中17試合でBan/Pickされていたが、Week3になってからは3試合でBanされ1試合しかPickされなかった。

Warwickも同様で、Week1/2では24試合中20試合でBan/Pickされていたが、Week3では姿を消してしまった。
WarwickはChamp自体のNerfだけでなく、Skirmisher’s SabreとDevourerのNerfも影響している。

Ranger’s TrailblazerがNerfされたことでほぼすべてのJunglerがStalker’s Bladeを持つようになった。
これによりGankの脅威が増し、MidのPickの幅が狭まった。
BlinkやMS buffのないChampはほとんどPickされていない。

そういったChampはXerath、Karthus、Syndraの3体のみであるが、XerathはLong Rangeを活かした安全なLaningができるため12試合中6試合においてBan/Pickされている。

KarthusやSyndraはそれぞれ1試合ずつであり、一般的なPickにはなっていない。


以下、個別のChampionやRoleについて確認していきたい。

Maokaiの凋落


Week1/2の時点でMaokaiは24試合中14試合でBan/Pick(内Ban2試合、Pick12試合)されていたが、Week3では12試合中3試合でしかBan/Pick(内Ban2試合、Pick1試合)されていない。
Maokai自体の能力は4.20から4.21になって変わったわけではない。
一体何故だろうか?

ここで注目しておきたいのはMaokaiの変わりにPickされるようになったChampである。
Week1/2からWeek3にかけてPick回数が増えたChampはRenekとSion、この2人だ。
RenekはWeek1/2で2試合Banされ、1試合Pickされた。
Sionも同様に1試合Banされ、1試合Pickされた。
しかしWeek3になると、RenekもSionもそれぞれ3試合ずつPickされた。
MaokaiがPickされなくなった分を埋めたChampと言える。

Dragonの項目でTopへGankする機会が増えたと言及したが、その影響がここに表れていると思われる。
Maokaiの他にも、Week1/2で何度かPickされていたKassadinのようなAP Carry、LissandraのCounterとしてPickされていたJarvanなどのBruiserがWeek3では姿を消してしまった(JarvanはTopから消えただけであって、依然としてJunglerとしてPickされている)。
TopへのGankが増えたといっても、2v1の形が何度も起きると想定するのではなく、むしろ2v2が何度も起きると想定したほうが良い。
そしてその2v2で「負けない」ことが前提となるわけである。
その方がリスクが低く、試合の展開を予測しやすくなる。
それを踏まえて姿を消したChampと登場したChampを確認してみると、前者は2v2で負ける可能性が高く、後者は負ける可能性が低いことがわかる。
Maokaiは負ける可能性が低いChampのうちに入るのだが、しかし相手のTopがRenekやSion、Lissandraである場合は非常に厳しくなる。
だからMaokaiはPickされなくなったのではないか。


Tank


新たに主流となったRenek、Sion、Mundoの3体のChampの特性はTankである。

RenekのみBruiserとも言えるビルドの進め方をするが、ULTによるHP増加を考えるとTankというカテゴリーにいれても問題なかろう。

またWeek1/2/3、全ての試合でBanされていたGnarもTankのカテゴリーに入るだろう。
1v1、2v2、そして集団戦と、どの状況でも非常に強いChampであるため、Banされるのは当然だが、しかし全ての試合でBanされるとはさすがに驚きであった。

依然としてRumbleやLissandraといったAP BruiserはBan/Pickでも上位をしめているが、しかしその下ではこの3体のChampが頭角を現しているのである。

Gnarの存在も考えると、4.21では一転してTank Metaになったと言えるのではないか。


Late Game Carry


TopがTank Metaに移り変わりつつあること、そしてなによりもLucianがいなくなったことでADCのPickにも変化があった。
TristanaとEzrealの台頭である。

TopがBruiserからTankになったことでダメージソースが1つ減ったため、終盤におけるADCへの依存度が高まった。
そこでLate Game CarryであるTristanaと集団戦に長けたEzrealがPickされるようになったと考えられる。
またどちらのChampもSupportがいなくとも死なずにLaningをこなせることも特徴といえる。
それによりSupportがLaneから離れて、MidへのGankやJunglerと連携してCounter-Jungleを行うなど、行動の幅が大きく広がる。
これがMidのPickの選択肢を広げることにつながり、より多様な構成を可能にしている。

同じLate Game CarryであるJinxやKog、Twitchは、TristanaやEzrealと違って自衛能力に乏しくSupportがいなければ死なずにLaningをこなすことが難しい。
つまりSupportの動きに制限がかかり、なおかつそれがMidのPickにもおよび、ひいてはチームの構成の幅が狭まることにつながる。
OGNの傾向としてリスクをできるだけ排除した考え方をすることが多く、それがADCのPickに影響していると思われる。
ここではSupportがLaneから離れられるかどうかが「リスク」として計算されている。
リスクが高いと考えられているJinxやKog、Twitchも、リスクを排除できる運用方法が考案されればPickされるようになると思われる。


5靴かSightstoneか


この項目は4.21において変化したものではなく、4.20において変化したことについて書いている。

4.20からDragonはGoldを生みださなくなったため、Supportのビルドの進め方に変化が生じた。

4.19以前であれば5靴を作ってからSightstoneというものであったが、今はDragon分のGoldが手に入らなくなったことに加え、Raptorから得られるSmite BuffによりMap Controlを確保するにはWardの量が必要になった。

それにより4.20におけるSupportのビルドの進め方はSightstoneを作ってから5靴というものになった。

Turretからの収入が増えたとはいえ4.21でも変わらないだろうが、今後もしSupportの収入が増加するような変更が入った場合は4.19以前と同じようなビルドの進め方に戻ることも考えられる。


まとめ


以上のことから今後はTank + Late Game Carry Metaになっていくと思われる。

しかしIEMではTopでIreliaやJaxといったSplit PusherがPickされていたり、JunglerでSejuaniがPickされていたりと、まだまだ考察しなければならないことはあると思われる。

またOGNではRek’Saiが解禁されていなかったためにこの記事でも触れなかったが、SoloQでの様子を見る限りかなり強力なChampのようなので、TopもしくはJungleでPickされるようになるかもしれない。

OGNだけではなく、韓国のトッププレイヤーが数多く流入したLPL/LSPL、そしてLCS NA/EUの試合にも注目していきたい。


何か質問や疑問、または試合の分析などのリクエスト等がありましたら、ここにコメントを残すか、もしくはツイッターのRevol (krevol)までリプライをお願いします。

投稿者
Revol (krevol)