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2018年12月1日土曜日

Worlds終了後のマークスマンの状況と今後の変更予定、ファンネリング


11月30日付のMeddler氏の投稿より、現在のマークスマンの状況と今後の変更予定、ファンネリングについての投稿の訳です。

注意事項:以下の内容は今後の作業や計画を含みますが、将来的な実装を確約するものではありません。


原文
Quick Gameplay Thoughts: November 30


マークスマン

マークスマンの状態についての議論が多く見られています。現在私たちが確認していることや、それについての考え、検討中の変更の初期バージョンを以下に示していきます。

データと考察
  • フォーラムやソーシャルメディアで、マークスマンが弱いということを強く主張するプレイヤーが見られています。この主張にはいくつかのバージョンがあり、共通しているのは「全てのマークスマンが弱い」「この短いリストにいないマークスマンは弱い」「クリティカルマークスマンは全部ダメ」という内容です。
  • 北米・韓国・ブラジル地域のプレイヤーに今週行ったいくつかのアンケートに基づき、こういった感想が何を表現しているのかを調査しました。結果はこうです。
    • アンケートを行った3地域全てで、ジャングルが最強のポジションで、次に僅差でミッドが強いと感じられている
    • 韓国のプレイヤーはトップ・ボット・サポートが概ね同じくらいの強さだと思っている
    • 北米のプレイヤーはトップは3番目に強く、次にサポート、その次にボットが強いと思っている
    • ブラジルのプレイヤーはボットとサポートが同じ強さで3位と感じており、最弱のポジションはトップだと断定している
  • 次に別のデータポイントとして、キューを入れる時にプレイヤーが優先的に選ぶロールを調べました(強いと感じているポジションに対して、選ぶものが何なのか)。全体的にWorlds終了後の数週間で、ボットを好んで選ぶプレイヤーがいくらか減っている傾向にありました。繰り返しますがこれには地域によってかなり差があり、たとえば北米では大きな減少だったものが韓国ではわずかな変化でした。また同時期に、殆どの地域でサポートをプレイしたがる人口も同じかそれ以上減少しており、ノーマルドラフトよりもランク戦で大きな減少が見られていたことも書き添えておきます。さらに、サポートとボットの両方を好む人口の減少はプレシーズンに入る前から始まっているというのも重要で、これは(少なくとも大きな要因として)プレシーズンの変更が原因なのではないということでしょう。
  • ゲーム内データを見ると、ほとんどの試合では依然としてマークスマン対マークスマンのマッチアップが見られているので、勝率はここではあまり参考になりません。ピック率の方が明確で、平均的にはマークスマンがほぼ常にボットレーンでピックされ続けており、非マークスマンであればカーサスがボットレーンでプレイされるチャンピオンの内1%と最大を占めています。これは状況によって大きく違うのですが、ボットでのカーサスのピック率は高MMR帯で2%に達しているのに対し(北米では5%近く)ブラジルでは統計データに現れるほどのピック率はありません。
  • 数週間前に関して、一部のクリティカルマークスマンを含むマークスマンが、プロプレイでは圧倒的な存在感を示していたというのは特筆すべきことです。プロプレイでこの傾向が続くのであれば、問題になるとも考えています。説明は非常に様々なのですが、組織化されたチームプレイがソロキューとかなり異なるということ、プロのメタが全体的に大きく異なるということ(すなわちタンクが多く、マクロプレイが多く、チームワークが必要なチャンピオンの有効性も高い)が理由です。
  • 最後にメタの状態について話すと、ランクシーズン終了後やプレシーズンパッチの実装後、ダイバーやアサシン、バーストメイジのプレイ人口が大きく増加しており、同時にタンクや防御的なサポートのプレイ率が全体的に減少しています。これらの現象は、マークスマンをプレイする時の感触をしばしば悪化させます。
では説明から、解釈へと移りましょう。
  • 現在強力な一部のマークスマンは、適切な関与力と満足をもたらしてくれていると信じています。ルシアン、エズリアル、ミス・フォーチュン、ジンが良い例です。その他、特にクリティカルアイテム依存のマークスマンは今回の試練の少なくともひとつに耐えられていません。クリティカル以外に良いビルド選択肢がないマークスマンをプレイしたいプレイヤーにとっては、当然ながらそれが悪い感触につながっています。
  • マークスマン向けアイテム、主にクリティカル周りには作業が必要です。それらアイテムの強さというより、挙動の面が大きいです。ストームレイザーはこの点が非常に強く出ている面ですが、未だに大きな満足感を生み出せてはいません。
  • プレシーズンは、マークスマンをプレイする際の快適度がきまって低下する時期であり、その後にシーズンが始まると快適度は再び上昇します。この傾向が現在も見られています。この状況を反映して、競技シーンであまり見られないアンチキャリー偏重のチーム構成に対抗するために効果が少ないとしても、プレデターを選択してプレイされるマークスマンが増えてきています。またこの状況からサポートでキューを入れるプレイヤーが少なくなった結果、どこでもオプションでサポートをやることになるプレイヤーが増え、さらにこの結果としてタンクやエンチャンターよりも攻撃性がかなり高いチャンピオンやビルドが実験的に試されているという状況もあります。このような時期的傾向に関係なく対処すべき問題は確かにありますが、一時的なものについては過修正にならないようにしたいとも思っています。
  • レイトゲーム向けのビルドを常に強制されるマークスマンは、満足度がさらに低い傾向にあると思われます。このようなマークスマンのバランスは、メタの状態に大きく左右されがちでもあります。あるマークスマンの核となる個性に「レイトゲームハイパーキャリー」が含まれているのは納得の行くものですが、他のマークスマンにとって問題になっているかもしれません。
  • マークスマンが積むアイテムのラインナップがほぼ攻撃的アイテムで、防御的アイテムはないという方向に歪められすぎているという可能性もあります。相対的にもろいというのは、クラス全体の弱点として理に適ったものです。これまではおそらくこの点を推し進め過ぎており、ダメージを掛け算で増やすアイテムとマークスマンのつながりを強くしすぎた結果、守ってくれる味方がいなかったり、有利なメタでなかったりすると、マークスマンは過剰なほどにもろくなってしまったのでしょう。
最終的に、これらに基づいて計画していることです。

8.24b
  • 特定のマークスマンの強化を検討しています。現在の候補はコーキ、ザヤ、アッシュ、ヴェイン、トリスターナ、ジンクスです。
  • ひとつの方法として検討中なのは数値調整で、初期MRを増やして、序中盤のハラスや魔法ダメージのバーストへの耐性を上げることです。基本MRとレベルアップごとのMR増加をどのように調整していくかはまだわかりません。
  • ザヤについては、強さの面でラカンと互いに依存しすぎているのではないかという点を調査します。2人が揃うと効果的でちょっと特別な感じがするようにはしたいのですが、2人が揃っていない時に有効性が低すぎるのではないかという懸念があります。
9.1以降
  • クリティカルアイテムを見直します。変更が必要な要素がわかればすぐに詳細をお知らせしますが、バランス面にかかわらず長く存在している問題が満足度なので、最重要目的はクリティカルアイテムの使用者にとっての満足度をもっと上げることです。
  • マークスマンにとっての攻撃と防御も見直します。ありうるアプローチとしては、序盤のちょっとした防御的アイテム購入を手堅い選択肢にすることです(ブラッドサースターやヘクスドリンカーを早めに買うとトラップになりがちですが、これをかなり良い選択肢にする)。基本防御能力値についてもさらに調整を行うかもしれません。
  • 一部マークスマン、特にレイトゲームで少し弱いチャンピオンがいれば、序中盤の強さと引き替えにするパワーカーブの見直しもさらに行いたいと思います。

ゴールド・経験値のファンネリング

ファンネリングという言葉をご存知でない方のために説明すると、複数のポジションが得られるゴールドや経験値をひとりのチャンピオンに集中させる行為のことです。相手チームが対応するための十分な選択肢がなく、相互作用に欠ける戦略であるため、今年前半にこれを削除するための方策を取りました。ここでの主な対策は、最初に買うジャングルアイテムにモンスターハンターというデバフをつけ、チーム内でのミニオンスコアが最高になっている場合はレーンのミニオンから得られるゴールドを減らすというものでした。このデバフはしっかり機能しましたが、同時にファンネリング以外のプレイも不適切にとがめてしまっていました。この対策は一時的なものでしたので、8.23で削除を行っています。

タワープレートによってレーンのゴールドを奪い合わなくともアドバンテージが取れるようになるため、ファンネリングはかつてよりもかなり弱くなると考えていました。ファームを1人に注ぎ込むことでかけられた賞金も上がりますので、ファンネリングするチャンピオンは以前よりも倒した時の見返りが大きくなっています。

かつてほど強い戦略でなくなったとしても、はっきりとしたペナルティがなくなったことでファンネリングをコントロール下に置けていない可能性はたしかにあります。必要であれば実装できるよう、代替策について作業中です。ファンネリング先のチャンピオンと、タワーを維持しつつ上手く波に乗っているチャンピオン、スプリットプッシュしているチャンピオンなどをもっとしっかり識別できるバージョンのモンスターハンターを実装するという方向性がありえます。対策が必要になれば詳細をお話ししたいと思います。現在のファンネリングが再び問題になっているかどうかを確認したいですし、現在ファンネリングを試している皆さんにとって明らかに悪い選択肢だという話だけをしたくありませんので。

来週

タワープレート、タワーの基本能力値と破壊報酬、組織的プレイでレーンスワップが再び行われる可能性について、来週は考察します。これらの話題については今日書こうと思ったのですが、既にとても長くなってしまいました。