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2021年2月18日木曜日

VGUに関するReav3氏のコメント集

Riot GamesのLead Champion ProducerであるReav3氏が、RedditにてVGUに関連した質問に答えていたので、内容を紹介します(2021年2月頭時点)。


2021/02/18 23:06 - セラフィーンについてなどのコメントを追記
2021/02/15 20:19 - 作成

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Q. 1年に6体の新チャンピオンを作るのに、VGUの進みが遅くなる理由は何ですか?コロナウイルスを言い訳に使う企業にはもう飽き飽きしています。

A. 今年2番目のVGUを2022年に遅らせる必要がある理由は、ロードマップで予告済みの新チャンピオン実装を大きく遅らせるわけにいかない、というのが特に大きな理由です。

「滅びの王の帰還」の内容は既に決定済みで、シーズン開始時のブログで書いた通り、次の新チャンピオン3体が全員、ヴィエゴが帰還する物語に関連してもいます。新型コロナウイルスのせいでスケジュールに影響が出た時、既に制作済みのシーズン開幕シネマティック(制作には長い時間がかかります)に登場しているヴィエゴの登場を遅らせることは非現実的だということになりましたが、ヴィエゴのリリース後、彼の物語に深いかかわりを持つ3体のチャンピオンのリリース予定についても同様でした。

以上計4体のチャンピオンの前にリリースされたチャンピオンたちも既に制作工程に入っていたので、始めたばかりのものを中止して遅らせたらえらいことになっていたでしょう。ヴィエゴの実装には他の一部チームからも助けを得ていて、去年後半の他プロジェクトには、今年のスケジュールに影響したものもあります。(原文


Q. (削除されたコメントにつきレスポンス先の内容不明)

A. VGUよりも新チャンピオンの方が金銭的利益が大きいというこの認識が、どの視点からか私にはわかりません。新チャンピオンよりも多額の収益に貢献するVGUもあれば(特にVGUでアップデートされるスキンの数が多い時)、ニッチなチャンピオンのVGUでは、VGUの標準ラインよりも収益が低いものもあります。

また、あるチャンピオンをVGUした後には、新チャンピオンと同様に新スキンの制作を続けることができます。なので最終的には、収益は重要ではありません。ゲームプレイの一部を主導するのがRiotのチャンピオンチームですが、その大きな目標はエンゲージメントであって収益ではありません。これまで出たいかなる新チャンピオンよりも、スキンの方がはるかに収益を出していますし、チャンピオンチームにとって収益を増すことは大きな目標ではないのです。私たちの主な目標はエンゲージメント、つまり、皆さんがLoLをプレイし続けてくれるようなプロダクトを作ることです。

VGU速度を下げた理由のひとつは、VGUを行うたびに一部のプレイヤー……大抵はそのチャンピオンをメインにしていたけどリワークが気に入らなかったプレイヤーが、ゲームから完全に離れてしまうということが、データから明らかになったためです。以前行っていたように、1年間に数多くのVGUを行った場合、VGUのせいで多くのプレイヤーがゲームを辞めていった結果としてエンゲージが下がり、チャンピオンチームが主目標に掲げるエンゲージメント増加とは相反する活動を始めることになります。

数年前実際に、VGU(とクラスアップデート)を数多く行っていた時に取ったアンケートでは、そのシーズンに私たちが行っていた変更があまりにも多すぎ・速すぎることに困惑するプレイヤーが、かなり多くなっていきました。このことから私たちは、クラスアップデートを廃止し、VGUの数を減らしたのです。

以前にも言及したように、VGUはLoLの寿命を延ばし、最新のゲームをプレイしている感覚を確立するものだと私たちは信じていますので、アップデートが必要な古いチャンピオンはそのように感じられないということでもあります。ですが、「全プレイヤーがVGUを望んでいる」という言葉は正確だとは私は考えませんし、少なくとも、プレイヤーアンケートから得られたデータにもとづく意見ではないでしょう。(原文


Q. 在宅勤務でゲーム開発をしている者だが、在宅勤務環境に慣れた後は開発速度が遅くなったりしていないので、それを原因にするのはおかしいと思う。

新チャンピオンが通常通り制作されているとしたら、VGUが少なくなる理由がわからない。

A. 現時点では、全員が在宅で仕事を行うことに慣れているので、何かが遅れてきているということはありません、本当です。オフィスから在宅勤務への移行は私たちにとっては打撃で、チャンピオンチームのように1~2週間で多くのプロジェクトに並行で取り組んでいると、何週間もの損失が発生します(チャンピオンチームは3~4体のチャンピオンを並行で制作しているのが常です)。無駄になった時間はどこかで埋め合わせなければなりません。チャンピオン開発には連続して長い時間がかかるので、影響はすぐに出るのではなく、1年後くらいのスケジュールに出てきます。(原文


Q. 新型コロナウイルスの感染拡大がなければ、今年行われる予定のVGUはもっと多かったんですか?

A. はい。それが本来のプランでした、昨年に「VGU投票をしたい」と発表したのは、そのためです。(原文


Q. 2022年の2番目のVGUチャンピオンは、既に開発が始まっているリワークなの?それとも何も決まっていない未着手のVGU?

A. まだ2番目のVGUチャンピオンは未決定のままで、VGUがひとつ予定されているだけです。VGU構想開始タイミングが迫ってきたら、さまざまな要素から対象のチャンピオンが決定されます。(原文


Q. VGUの定義とは?新規プレイヤーや復帰プレイヤー向けに教えてください。

A. ビジュアルとゲームプレイのアップデートです。古くて時代遅れのチャンピオンを見つけ出して、(基本的には)新チャンピオンとして磨き上げて組み直すことです。一方で私たちは、そのプロセスの中で可能な限り、その古いチャンピオンの魂を維持するようにも努めています。(原文


Q. エズリアルやモルガナ規模のアップデートをもっと増やせない理由は?

A. モルガナやエズリアルのようなアップデートについてはたくさんのことを話し合っていて、特に外部委託のパイプラインが今後時間をかけて強化されていけば、同様のアップデートは将来的にもっと取り組みたいことではあります。

モルガナやエズリアルのようなアップデートを完全内製で行うのが困難なのは、両者ともにアップデートが必要なスキンの数が非常に多かったためで、もし内製でやるとすれば、エンゲージメントを高めるための価値の高いVGUや新チャンピオンをスケジュールからカットする必要が生じるでしょう(全スキンの作り直しの程度によっては、1体以上のキャンセルが行われるかもしれません)。

ですが前述したように、ここ数年で外部委託のパイプラインを大きく強化しており、VU(ビジュアルアップデート)もそれなりにやっていけそうになってきています。確約は一切できませんが、社内ではこのトピックについて話し合いを多く行っています。(原文


以下は2/18追記分

Q. 全体が収益でなくエンゲージメントのためだというなら、現在のセラフィーンは困惑の対象です。多くのプレイヤーがそう感じると思います。

A. セラフィーンでは、ラックスやソナのプレイヤーにアピールできるシンプルなメイジを作ろうとしました。

長期にわたり、本当にシンプルなメイジを作っていなかったと感じていたので、セラフィーンは(設定上でもそうであるような)多くのファンを惹きつける人気のチャンピオンになると思っていました。ポップスターや歌手のアーキタイプで人気のチャンピオンはまだゲーム内に存在していないと感じていたので、私たちはこれらのアーキタイプをゲーム内に用意したいと考えていました。ソナはどちらかといえば音楽家や吟遊詩人のアーキタイプで、カーサスはリッチやワイト成分が多めでした。

このサブレディット住人からすれば信じられないでしょうが、私たちがセラフィーンのアートやキットを決めたのは、セラフィーンがK/DAの新メンバーにピッタリだと気づくずっと前のことでした。もともとセラフィーンは2020年半ばにリリース予定でしたが、K/DAの再始動が決まった時、彼女がテーマ的にとても強くK/DAにマッチすると考えました。

2020年の前半にセラフィーンの広告キャンペーン展開を始められたのは、彼女のアートやキットが既に決まっていたからです。当時行った広告キャンペーンは、いつもならこんなに早くからはやらないことです。(原文


Q. そうだとしても、セラフィーンのアルティメットスキンや、ピルトーヴァーらしくない外観の理由にはならないと思います。

A. K/DAが好きなプレイヤーなら、セラフィーンとは好相性だと私たちは思いました。また、レジェンダリースキン、アルティメットスキンをローンチ時にリリースするチャンピオンは初めてだったので、試してみたいという気持ちもありました。これまで見たことのないようなものを試してみるには、K/DAやWorldsといった大イベントが相応しいでしょう。(原文


Q. ソナ/ラックス使いを対象にしたとおっしゃいますが、彼ら彼女らはほとんどがサポートメインですよ? 

A. ラックスやモルガナのように、ミッドとサポートでプレイできるようなチャンピオンを目指しました。結局はミッドよりも強いサポートで好まれるようになりましたが、セラフィーンがミッドでプレイできる限り、レーン別のプレイ割合がどうなろうが私たちは満足です。現在の彼女は両方のレーンでプレイ可能ですので、今もミッドレーンで彼女を選ぶミッドレーナーの心に、彼女の歌は届いているということですね。(原文


Q. セラフィーンがK/DAにマッチするデザインになっていることはわかりましたが、ではピルトーヴァーらしくない過度にキラキラした外見をしているのはどういうことですか?

A. もちろん、彼女の外見ができあがるまでの思考過程をお話ししましょう。

セラフィーンの外見が目立っていて場違い、なんなら近未来的ですらあるのは、意図してそのようにしたかったからです。ポップスター(特にセラフィーンのようにパフォーマンス中のスターはクラシックスキンのような外見です)というのは大抵、現実離れした場所から来たかのような服装と着こなしをしています。皆さんも、エルトン・ジョンやレディ・ガガがコンサートで着ているのと同じ服を着た人たちが、通りを歩くのを見かけることはないでしょう? トレンドの発信者、普通の人が着たことも考えたこともないような服を着る人、彼女にはそんな印象を持たせたいと思いました。

セラフィーンは多くの意味でアーティストですし、歌や踊りだけでなく、衣装制作も自ら手掛けるでしょう。なので彼女が身に着ける服は、ピルトーヴァーやゾウンの路面店で買える服とは違った目的を持っているのです。ピルトーヴァーとゾウンの社会を結びつけるためのパフォーマンスに必要な、独自の意味を持った服を彼女は作っている、ということです。少なくとも、このような考えがあってセラフィーンの外見が作られたのは確かです。(原文


Q. パンテオンのリワークを担当したのはReav3さん、あなたのチームですか? いえ文句を言うとかでなく素晴らしいお仕事だったと思っていますよ。

A. 最近のリワークですか? 私たちが手掛けましたが、バランス取りを主導したのはサモナーズリフトチーム(SRT)です。チャンピオンに関係しないものも、全て基本的にSRTがやります。私たちチャンピオンチームがパンテオンをVGUした時、SRTが素晴らしい仕事をして、彼を望ましいバランスに導いてくれたので、彼らの手柄として記憶されてほしいと思います。(原文

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