8.10パッチ期間中から見られるようになった「ファンネリング」戦略と、試合序盤のスノーボールについて、8.11実装直後の6月1日にMeddler氏が投稿した内容の訳になります。
原文
Quick Gameplay Thoughts: June 1
8.11についての考察はまもなく
これを書いている時点で8.11パッチは各サーバーへの実装が進んでいる最中なので、どのような状況なのか観察する機会はまだ持てていません。間もなく考察を書きたいと思います。最初の数日間は、特定のチャンピオンおよびアイテムが想定したライン(強いか弱いか)を越えていないかどうかを見て、8.12での変更が必要なのか、それとも次のパッチ前にマイクロパッチで応急処置をしたほうがいいのか、優先度付けを行う必要があります。
ゴールド/経験値のファンネリング
最近、ゴールドや経験値のファンネリング(funneling、収束)について、ゲーム中での使用率とゲーム外での議論がともに増えています。以下に現在の考えを示します。監視を続けている現在進行型の問題ですので、これは初期の考察に過ぎず、強い態度表明というわけではありません。
ファンネリングという言葉になじみのない方に説明しますと、あるチャンピオンが通常のプレイで手に入れられる経験値やゴールドを別のチャンピオンに譲ろうとすることで、譲られたチャンピオンの育つ速さが他チャンピオンを大きく上回るということです。現在見られるのは2つのポジションで得られるミニオン・モンスターのほとんどを1体のチャンピオンが獲得していくというもので、タリック&イーやカーサス&ヌヌのようなミッド&ジャングルが一般的です。トップ&ジャングルにおけるケイル&イーというケースも最近発生しています。
この戦略はサモナーズリフトでは標準的なものではなく、他の全てが同じであれば、とてもクールだというのが私たちの考えです。過去に存在したプレイスタイルとは違うものが生まれたのなら、それを支援していきたいと思います。
とは言いますが、この戦略に対して十分なカウンタープレイがあるかどうかはまだわかりません。最適な運用を行っているプレイヤーや、最適なカウンター手段を実践したプレイヤーというのは、まだ存在しないようです(適応が要求されますね)。実際、これがどれだけ有効な戦略なのかということも不確かです。デュオスマーフが強力なプレイを行う上では選択肢になるようですが、技量が同等のプレイヤー間で使われた場合にどれくらい良好なパフォーマンスが得られるかは不明です。
これに対してストレスを感じているプレイヤーがいるのも確認しています。メタの状態が変化していく際に、新しいが健全なものが生まれていくことに伴う一時的な苦痛なのか。そのうち消えていく一時の流行りなのか。長期視点で見た時に面白く深みのあるゲームを減らしていってしまう戦略なのか。これらを見極めていく必要があります。
リソースの収束には、1人以上の参加プレイヤーから主体性と面白さを奪って誰かを強くするゲームを作り出してしまう、というリスクもあります。ある程度までなら許容範囲ですが、ラインを越えてしまう可能性もあります(もちろん個人的な判断ではありません)。ニッチな選択肢に対し、これがプレイの中で主流になり始めるのであれば、非常に懸念すべきことになるでしょう(ツイステッドツリーラインはこの点で苦しんでいます)。
試合序盤のスノーボール
前回言及しましたが、近い将来には序盤のスノーボールについて検討するつもりです。直近の数ヶ月間で、スノーボール速度が徐々に上がっているというデータが得られています。これには以下に示すような多くの要因が関係しています。
- 賞金・スカトル・メイジのマナ・不滅パスで得られる体力といったゲームプレイの変更が大きく影響したか? 2017年にも大きなゲームプレイの変更がありましたが、昨年のデータでは同様のスノーボール速度の増加は見られませんでした。
- スノーボール速度の増加に寄与するプレイヤー行動の変化があったか? 「オープンミッド」のプレイ姿勢のようなものも、スノーボールについてのデータに影響しているかもしれません。
- 見落としている他の要因があるか? データ内に存在するバグ(ないとは思いますが、チェックは続けます)やマッチメイキングの変更なども、ここではとても大きな影響になります。