Meddler氏が2月21・23日の投稿で書いていた、チャンピオンの学習曲線についての部分訳になります。
学習曲線
原文
Quick Gameplay Thoughts: February 21
学習曲線は、MMRによるそのチャンピオンのパフォーマンスによっても異なります。たとえばオレリオン・ソルは高レート帯で平均より良好なパフォーマンスですが、学習曲線を登りそのようなパフォーマンスに到達するには、高レート帯のプレイヤーですら多くの試合数を必要とします。
目標という意味では、チャンピオンの学習曲線はいくぶん急であることが重要だと考えています。新規プレイヤーであっても、チャレンジャーへの壁を乗り越えようとする熟練者であっても、特定のチャンピオンに時間を投資する行為には達成感があるべきです。最初の数試合でも、もっとたくさんの試合数を経た後でも、上達していることをはっきりとわかることができるべきなのです。学習曲線が平坦なチャンピオンがいるとすれば、プレイしても全く満足感が得られないことになってしまいかねません。
こういったものに苦しんでいるチャンピオンの例として、ボリベアがあります。ボリベアの扱いを上達するには技量など不要というわけではないのですが、ボリベアに求められる技量というのは、ボリベア自身に十分結びついたユニークなものではないのです。位置取りやマップ意識、ゲーム全般の知識といったものが良くなれば普通は上達していきますが、ボリベアの固有能力の使い方には、上達というものがあまり存在しません。ゲーム全体の技量というのは他チャンピオンのプレイにも応用できるので、ボリベアのようなチャンピオンで平均的なパフォーマンスだったとしても、他チャンピオンでもっと高いパフォーマンスを出せないわけではないのです。対照的にシンジドのように、とても変わったプレイスタイルを持つチャンピオンは、とても急な学習曲線を持っています。シンジドをうまくプレイするためには彼にしかない特徴をたくさん学ばねばならないので、学習結果は他チャンピオンに応用できないことも多いのですが。
とはいえ、急な学習曲線が常に良いとは限りません。あるチャンピオンについて最初から何も学ぶことがなくなってしまうほど、すぐに上達してほしいとは思っていません。最初から100%の性能を引き出せるべきではありませんが、全く上達できないというのも正しくないのです(ローンチ時のアジールは、最初の数試合でコツをつかむのが難しすぎる学習曲線の例です)。
さらにいくつかの学習曲線について
原文
Quick Gameplay Thoughts: February 23
シンジド:前回言及したように、とても急な学習曲線です。他チャンピオンとのプレイスタイルの違いを反映したものになっています。たくさんの試合をこなした後ですら、学ぶことが絶えません。そういった様子といくらか相関するのですが、本当にシンジドにのめり込んでいるプレイヤーであれば、他チャンピオンに比べてシンジドをとても上手に扱えるようになるでしょう。つまり、シンジドの学習曲線を登るほど、他チャンピオンをプレイした時に負けてしまうことになるのです。これによってMMRが少し下がるので、その後にシンジドをプレイすると勝率が上がるかもしれません。
タンク:スキル構成特有のメカニズムよりもゲーム全体の技量が試されるとすれば、タンクたちの多くはとても速く学習曲線が頭打ちになります。マルファイトはこれが特に明白な例で、10~15試合もプレイすれば学習曲線が天井に達します。アリスターにはスキル構成に強く結びついた技術がいくつかありますが、それでも平均的には40試合ほどプレイすれば学習曲線面では最大になります。オーンはというと、他のほとんどのタンクとは大きく対照的で、100試合をプレイしたとしても学習曲線が少し上がり続けており、習得していく技術がとても多様であることを示しています。オーンがプレイされるほとんどの試合では、オーンのプレイヤーがまだ学習曲線の初めのところにいるということと組み合わせて考えると(グレーの部分です)、理解度が高い人によってプレイされている時にとても強力なチャンピオンは、平均勝率が低いチャンピオンになってしまうかもしれないということでしょう。
マークスマン:試される技術の多くが重なっているもうひとつのクラス、それがマークスマンです。なのでマークスマンの学習曲線は大抵は非常に似通ったものになっており、すぐにぐんぐん上手くなって天井に達します。トリスターナとエズリアルが良い例です。一方でルシアンは興味深い学習曲線で、最初は急激に上昇していってすぐに平坦になりますが、その後もじわじわと上がっていくことから、多くのプレイヤーがたちどころに上達した後、100試合を経験してすら差になっていく細かな技術を習得していくということを示しています。ヴェインはまたしても対照的な学習曲線で、100試合以上を経験した後でも平坦な学習曲線になりません。これはヤスオやアジール、カリスタなど、細かな操作技術が重要なチャンピオンに共通した傾向でもあります。