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2014年11月27日木曜日

プレイヤー行動のデザイン価値を追求する


今回の開発ブログから、プレイヤー行動(Player Behavior)に関するシステムとその哲学についてを紹介するシリーズが始まります。シリーズの最初の記事は、Player Behavior teamのLyte氏による概観の紹介です。


Exploring Player Behavior Design Values | League of Legends

要約:オンラインゲームにおいて、ネガティブな行動を解決する「銀の弾丸」はありません。いろいろなプレイヤーがおり、それぞれのモチベーションは様々で、反応とそれに続く結果も異なるものです。「改善」「処罰」「褒賞」という3つの哲学に基づき、私たちは様々なシステムを設計しています。

インターネット草創期、プレイヤーが人種差別や同性愛偏見の発言を行っても、何も起こりませんでした。結果として、逸脱した行動が見られるだけではなく、それが標準となってしまいました。これらのケースでは、沈黙のように行動を起こさないことこそがこういった行動を促進するため、そうした行動をする人は増え、一層激しくなっていきました。

しかし、Leagueのコミュニティは、それを変えることは可能だということを示しています。ある構造が導入されれば、プレイヤーはそこに集まり、オンライン社会が成熟していきます……Leagueのように、いくつかの大きなオンラインゲームタイトルでは。たとえば、コミュニティでは同性愛嫌悪や人種差別、性差別的発言は拒絶されます──全世界合計で、試合中にこの種の発言がなされるのは3%以下となっています。この種の発言が行われた場合、速やかにプレイヤーからの報告が行われ、前述の処理が行われます。私たちは何度も何度も、Leagueのプレイヤーの多くが暴言(verbal abuse)に対して立ち上がるのを見てきました。これは私たちのコミュニティに限った話ではありません。問題は、数十年間ゲーマーを続けてきた一部のプレイヤーが、過度にネガティブな行動を「OK」とされる場所で過ごしてきたということですので、私たちはその問題を捉え、標準と予想を変更する必要に迫られています。開発ブログのこのシリーズでは、この問題に対する私たちのアプローチについて詳細に見ていくとともに、変化を促し、ネガティブな発言を拒絶する多くのプレイヤーに発言権を与える手段を、コミュニティと共に作っていった過程をお見せしたいと思います。

私たちが行った最初のひとつは、オンラインゲームおよび人間行動にまつわる、従来の仮定の一部を考え直すことでした。実例としては、この問題に対する銀の弾丸はないということです。ネガティブなプレイヤーをbanする(処罰)だけではなく、ポジティブなプレイヤーに褒賞を与える(ポジティブな促進)だけでもありません。オンライン(および現実生活)には様々なプレイヤー集団がおり、各プレイヤー集団のモチベーションは様々で、反応とそれに続く結果も異なるものです。オンラインコミュニティにおけるプレイヤー行動の問題全体に対処するため、私たちには様々な範囲をカバーするシステムが必要です。

私たちは今まで学んだこと全ての結果として、「改善」「処罰」「褒賞」という3つの軸に沿ったシステム、仕様、プログラムを設計しています。

改善

1%未満のプレイヤーは継続してネガティブであり、永続または14日間のban、Rankedのプレイ制限やチャット制限を受けたりするため、改善は重要です。プレイヤーの95%にとっては、これらの厳しい処罰は縁のないものであり、ごく稀にある調子の悪い日でもない限り、ネガティブな行動を取ってしまうことはありません。しかし、異常なほど多くの試合に影響を与えかねないため、継続してネガティブなプレイヤーを改善したり除去したりするために、積極的なシステムを構築する必要性は依然として存在しています。次のブログ記事では、システムの改善と、内省を促す厳しい処罰が全てのプレイヤーに必要となることもある理由にフォーカスし、Leagueで絶対に許容されない一部の行動をお見せしていこうと思います。

処罰

一部のプレイヤーおよび一部の種類の行動に対しては、変化を促す手段として処罰がベストです。処罰の一部には、チャット制限やRanked制限、日常的にAFKや試合からの離脱(leave)を繰り返す場合にそのプレイヤーのマッチング優先度を低くする、新しいLeaverbusterといった仕様が含まれています。加えて、彼らがRiftに戻ろうとする時には毎回、ネガティブな行動について頻繁かつ即座にフィードバックを行うシステムとなっています。処罰についてのブログ記事では、これらの処罰システムの一部の根拠となる設計理論、囚人の孤島(Prisoner's Island、ネガティブなプレイヤーがネガティブなプレイヤーとしかマッチしない場所のこと)のようなアイディアは良くないデザインであると私たちが信じている理由、これらのコンセプトを改善するために行ったことにるいて、詳しくご紹介したいと思います。

褒賞

最後に、褒賞についてお話しましょう。単にネガティブな行動への改善や処罰についてのみ話していたのでは、コミュニティでは不十分です。私たち自身が標準としたくないものが予想され、標準である社会では、スポーツマンになることの意味をプレイヤーに再教育する必要があります。これを行うためには、ポジティブな行動にスポットライトを当て、一層の称賛を送らなければなりません。これに対する明確な回答は常に「スキンかRPをくれるだけでいいの!」ですが、ポジティブな行動を奨励することが実際の目標であるならば、私たちが「外部的(実体のある)」と呼ぶ褒賞を常に用いることはベストなアプローチではない、ということを示唆する調査結果が出ています。今後の記事では、褒賞システムについてと、2015年はポジティブな行動についてどのようにスポットライトを当てたいのか、良いプレイヤーであることがなぜプレイヤーにとって常に価値あることなのか、こういったことについてさらに詳しく見ていきます。

褒賞についての私たちのデザインには多様化と、外部的・内部的な選択肢が必要です(様々な人々に様々な褒賞を提供する)。たとえば、私たちの現在の考えは、ポジティブなプレイに対して、最近行われたようなIP boostのように、年間を通して数カ月ごとに小さな褒賞を導入するというものです。年に1~2回、Santa Baron サモナーアイコンのような、より実体のある褒賞を獲得できるかもしれません。結局、私たちの目標はポジティブな行動とコミュニティの実際の素晴らしさにスポットライトを当てることであって、ネガティブな行動を取るプレイヤーを増やしたり、除け者にしたりすることではないのです。

記事を締めくくる前に、reportと、ポジティブなチームメイトを称賛(honor)してくれることで、自身が向かいたい方向を示してくれるコミュニティに、もう一度感謝したいと思います。このブログ記事ではPlayer Behavior designの裏側にある哲学を紹介するだけですが、今後の記事では、さらに個別の実装について詳細を述べたいと思います。

私たちはテストと改良を続け、3つのデザインの柱を念頭に新システムを作り続けます。戦場でお会いしましょう。

-The Player Behavior Team

オンラインでのプレイヤーの行動を理解する上で、科学が役に立っていることについて、もっと詳細に知りたいのであれば、2013年にGDCで行われたLyte氏の講演をご覧ください:http://gdcvault.com/play/1017940/The-Science-Behind-Shaping-Player当ブログ記事

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