2014年7月24日木曜日

OGNの新たなるレイトゲームメタを解析する


Cloth5掲載の“Analyzing OGN's New Late Game Meta”の訳です。



League of Legendsのチームにおいて、mid-laneというのは常に最大の力を持っていると考えられてきた。Mid laneが支配するメタが、各ポジションのメタを定めることは頻繁に起こっている。たとえば、Zed・Ahri・Kha'Zixがmid laneで強力だったSeason 3においては、pick compositionがメタを支配しており、mid以外ではバースト偏重の構成が見られていた。Shen・Elise・Zyraといった、Pick-compにおける他レーンのチャンピオンたちは、Season 3で成功したアサシンたちを補う働きをしていた。

2014 Seasonが始まる頃までに、Season 3で活躍した主要なアサシンたちは全て弱体化された。Exhaustの強化は非常に重要で、ZedおよびAhriの大きなバーストを食い止めるための、別の手段となった。過去のシーズンとは打って変わって、Lulu・Nidalee・pokeビルドのLeBlancに支配される、poke-based metaへの道が拓かれたのだ。



2014シーズンの中頃には、非常に興味深い進展が見られている。NidaleeおよびLeBlancという試合中盤志向のチャンピオン、top laneのRenekton、レーンで対面を虐げるAD carryのアイテムであるBloodthirster、この3つの弱体化により、以前見られていた試合中盤に強力なピックから、レイトゲーム偏重スタイルへのピックへと、メタが展開している様が見られているのだ。

OGNでは、このレイトゲームスタイルが大々的に成功を認められつつあり、top laneでメタを決めているKayleと、同様にADCのメタを決めているKog'Mawが用いられている。全チームがレーンスワップで成功することに集中しているため、激しくキャリーできるチャンピオンたちが、とても大きく成長できるのだ。この記事では、レイトゲームにのみフォーカスしているOGNの新しいメタの構成要素と、そこから導き出される、チャンピオン選択における新しく強力なピックについて、網羅していこうと思う。

Ziggs:新たなるmid laneの力(Rito pls)

グループステージでの、対SK Telecom T1の試合、優先度の高い他ピックがオープンな状況で、Samsung Blueがまず取ったのがZiggsだった。SK Telecom T1 SのEasyhoon選手もまた、彼を警戒してbanされていなければ常にZiggsを選ぶが(稀なことだ)、それはこのチャンピオンが彼と彼のチームのプレイスタイルにぴったり合っているからだ。Dade選手のピックは大きな驚きをもたらし、メタが移り変わる予兆を感じさせた。

当時はDade選手の悪名高きチャンピオンプールの狭さのため、ZiggsがSamsung Blueで最強の高優先度チャンピオンと考えられてすらいた。しかしながら傾向は続き、Dade選手やEasyhoon選手だけでなく、CJ FrostのCoco選手やJin Air StealthのFly選手にとっても、Ziggsがまず最優先のピックとなったのだ。


多くのチームにとって最初のピックがZiggsとなり始めた時、Luluはbanすらされておらず、CCがAPスケールするように変更されてから、LuluがOGNで支配的と考えられるようになったのは、驚くべきことだった。さて、Ziggsが奪い合うことのできないほど強く、最重要で、いくつかのチーム構成がZiggsなしでは失敗しかねないほど致命的になったのは、何が原因なのだろうか?

その部分的な答えとなるのは、レイトゲームにおける強力さであり、もっと重要なのは、レイトゲームまで守りきる能力である。Ziggsというチャンピオンはそのミニオンウェーブ処理能力をもって、中盤にタワーをプッシュする術を探し求めるチーム構成に対し、繰り返しフラストレーションの源となっている。ミニオンウェーブがタレットに到達する前ですら、Ziggsは通常スキルをもって片手でミニオンウェーブ処理を行えるだけでなく、横のレーンからですら、ultimateで敵のプッシュをカウンターする能力があるのだ。

試合におけるZiggsの影響は、味方にレイトゲームへと成長するための時間を与えるだけでなく、中盤のpush compositionを効果的に食い止め、そして決定的なのは、Season 3のpick-compメタで人気のあったsplit-push compositionを食い止める効果があることだ。

もちろん、Ziggsは別の決定的要素を自チームに提供しもする……レイトゲームにおける非常識なダメージである。以下のクリップで見られるのは、非常に接戦だった対SKT T1 K戦において、Samsung BlueがZiggsを活用してレイトゲームの全ての集団戦を乗り切る様子である。集団戦が始まる前の、Dade選手のultimateの使い方に注目してほしい。非常識なまでのAoEダメージを浴びせられたSKT T1 Kは、最初から防御的になってしまっている。



私の意見では、Ziggsは非常に面白くないピックとなりつつあり、「お願いRiot、リメイクして」と言いたいくらい、かつてのNidaleeよりも悪い段階に至っていると思う。KT Arrows対Najin White Shieldの準々決勝の第一試合では、poke/siege compでZiggsを用いたGgoong選手が、楽々と試合を支配していた。Ziggsのpokeと、full AP Gragasが結びつくことにより、KT ArrowsはShyvanaすら寄せつけなかったのだ。

Top lane:帰って来たMundo

Samsung WhiteのLooper選手は、Kayleへのハードカウンターとして初めてDr. Mundoをピックしたその人だ。当時、それはほとんどの人々を混乱させ、OGNの実況者たちは「Looper選手はキャリーが難しいレーンをなんとかするために、十分にプレイできるピックにすがった」と考えた。そうではなく、それはよく練られた戦略だったのだ。

確かにLooper選手は経験豊富だ。Looper選手の所属チームの姉妹チーム・Samsung Blueのtop lanerであるAcorn選手は、世界でも指折りのKayleプレイヤーに数えられる。皆にとってショッキングなことに、カウンターピックとしてのMundoは、レイトゲームの集団戦(Kayleが最も輝くと思われている場面だ)において、Kayleを完璧に食い止められるポテンシャルを有していたのだ。Ultimateと常識はずれなtankinessをもって、Kayleの前にただ立ち続けるだけで彼はこれを行い、鉈を当ててkiteを不可能にし、味方キャリーに触れることすら許さなかったのである。

世界に向けてLooper選手のタンク能力を賞賛するファンたち

Double-AP compositionが増えてくるに従い、Mundoは大手を振ってシーンに戻って来れた。Spirit VisageへのラッシュはMundoが大好きなビルド順であり、レイトゲームになれば彼はハイパータンクと化し、集団戦中にハイパーキャリーを脅かす、ほぼ全ての脅威に立ちふさがることができるのだ。

Renektonの後退:Topに現れた新たなる脅威



対Najin White Shield戦で、Jin Air StealthのRock選手の手により素晴らしいデビューを飾ったtop Gragasが、大々的に国際的なメタへと登場してきている。MonteCristo氏によれば「top Gragasのビルド方法については、多くの派閥があるでしょう……Rock選手のフルAPダメージビルドは、最も印象的です」とのことである。

全くもって同感である。Tank Gragasはより安全な選択として一般的だが、適切な地位の要件を満たしておらず、チームが他に最初のイニシエート手段を持っていない場合は、確実に悪い考え方だ。SKT T1 KのImpact選手が好むようなTank Gragasは、いくつかの構成において、peelと集団戦での敵排除には役立つが、スプリットプッシャーやイニシエーター、“poker”としては弱い。

Najin White ShieldのSave選手は、この中から自分にとってより良いものを素早く学んだと見え、準々決勝の対KT Arrows戦において、full AP Gragasで素晴らしい結果を出している。Rock選手はMVPインタビューの中で、Gragasをプレイする時はフルAPがお気に入りと述べ、集団戦に入る前に敵をバーストして倒せる能力を強調していた。



長期化する試合、ますます悪化するミス

悪名高いCurse対Complexityの試合も例外ではないだろうが、メタが変わる兆候がある。チャンピオン選択においては、いくつかのレイトゲームピックがSuper tierを支配しており、レーンスワップメタと、レーンで強力なチャンピオンを弱体化する最近のバランス変更も伴って、Season 3で花開いたスタイルよりも多く、異なるタイプの試合が繰り広げられるようになっている。

意固地になり過ぎないようにすると、私はこのスーパー・レイトゲーム・メタがいっそう「面白くない」ものだと言いたい。なぜなら、試合はもっともっと個人のミスによって動くようになり、対峙するチームたちはトライや素晴らしいプレイをしようとせず、より安全なプレイを志向するようにすらなるだろうからだ。レイトゲームになる時、ゴールド差やタレット差、ドラゴンといった、リードを決定する要素全てがもっともっと薄くなり、一方で個々の集団戦ごとに試合の流れを完全に変えてしまう可能性があるため、そういった集団戦の重みが主なフォーカスとなってゆく。

MonteCristo氏とOGN実況者のDoA氏は、準々決勝のKTA対Najin Shieldの試合の様子が、Froggen選手がAniviaを使って40分間のファームと防衛を続けたSeason 2を彷彿とさせる、とコメントしていた。彼らはZiggsと関連させた比較も行い、ZiggsのことをAnivia 2.0だと笑い、Aniviaよりもチームに大きな物を提供するとした。

Ziggs / Anivia、Season 4 / Season 2の比較は同等のものですらない。Ziggsにはより長い射程があり、その防衛能力はmidのみならず左右のレーンにまで及び、より高いバーストダメージを誇るultimateはレイトゲームの集団戦を左右するポテンシャルを有し、そしてこれら全ての上に、ハイパーキャリーにとっては持つことすら許されない、機動力と離脱能力を併せ持っているのだ。

Riotのbalance teamは、メタが停滞している状況に対し、チャンピオンを全面的に弱体化することで対処することが多いが、現在のMundo・Kog'Maw・Gragasを弱体化する正当な理由があるとは、私は考えていない。これらのチャンピオンが競技プレイで輝くことができている唯一の理由は、彼らがZiggsの優れた防衛能力と結びついた場合であり、Namiのように強力なディスエンゲージを持つチャンピオンが望ましい。

まだ初期段階とはいえ、非常に面白くない場所でメタが停滞しているのではないだろうか。しかしながら、この点については私が完全にひどい間違いを犯しているかもしれないし、レイトゲームまで防衛し続ける構成よりも、レーンスワップのポテンシャルを活用する、試合序盤が強力なメタの地位が向上してくる可能性もある。OGNでは、このような変化をもたらそうとする者がいるとすれば、素晴らしいレーンスワップの腕前を持ち、プレイを主導する能力の高いジャングラー・Spirit選手を擁するSamsung Blueになるだろう。私はここからメタが向かう場所のヒントを得るために、来る準々決勝のSamsung Blue対Jin Air Stealth戦を注視しようと思っている。